
今の時期がおいしいサーモンの世界。大進化を遂げているんです。
【画像】SNSで人気爆発 外はさくさく中はとろとろの「サーモンレアカツ」
■炙ったサーモンが外国人客に大人気

オレンジ色のサーモンにぎりに、しょうゆをつけて表面をバーナーで炙(あぶ)った一品。「サーモン炙り 焦がしじょうゆ」2貫で430円。東京・秋葉原駅の近くにある回転すし店「ABURI百貫」では、数あるメニューの中でも、特に炙ったサーモンが外国人客に大人気です。
オーストラリアからの留学生が舌鼓。

オーストラリア ショーンさん(30)
「サーモン、ベリーグッド。日本のすしはとてもおいしい。とてもおいしい。友人のケビンが教えてくれた。これは本物だって。炙りサーモンは味が強くてとてもやわらかい。オーストラリアより日本のほうがおいしい。私たちの国では、サーモンはオーブンで焼いて野菜と一緒に食べる」

母国の日本飲食店で食べたサーモンのおいしさに衝撃を受け、今回、サーモンの炙りを初体験。
ショーンさん
「10点満点中10点。パーフェクト」
■“日本のサーモン”なぜ外国人客を魅了
日本で味わうサーモンに、外国人客が魅了されるワケは?

美食の町、フランス・パリからの男性が味わうのは、ノルウェーサーモンを炙って塩とレモンでいただくにぎりに、生サーモン、漬けサーモンがセットになった「サーモンづくし」3貫で590円。生と、炙りを食べ比べてみると…。
フランス ギオムさん(31)
「生はより脂がのっていて、炙りは繊細な味。どっちもおいしいのでどっちも好き」

母国では、フランスパンの上にクリームチーズとスモークサーモンをのせて食べているといいます。
ギオムさん
「日本のサーモンはとても新鮮だからクオリティーは最高」

都内にあるサーモン丼の専門店には、イギリスからの夫婦が来店。頼んだのは、ご飯の上にサーモンのたたきを乗せたどんぶりです。
イギリス リズさん(65)
「ずっと東京に来たかった」
妻のリズさんは、初めての東京。プッシュ式のしょうゆに感心。念願の東京で味わう生のサーモンはいかかですか?

リズさん
「おいしい。食べてばかりでしゃべってなかった。おいしすぎて」
温かいご飯とサーモンの組み合わせに感激です。
リズさん
「ご飯が温かくてサーモンは冷たいからおいしい。イギリスで食べる時は常にすべてが冷たいから」
■今が“旬”おいしいワケ
養殖サーモンは、海外産だけでなく、国産の「ご当地サーモン」も続々と登場しています。

まばゆいほど鮮やかなオレンジ色。このサーモンが育ったのは、海がない長野県です。
さらに今、日本各地の海で養殖サーモンの水揚げが始まっています。

サーモンは水温20℃以下で育つため、海での養殖は秋から夏にかけて行われます。水揚げのピークは4月から初夏のため、今がまさに養殖サーモンの旬なんです。

久慈市漁業協同組合 馬内悟さん
「天然は漁獲量が安定していない。生食では食べにくい。それに対して、養殖は安定した漁獲量を確保できる。新鮮なまま生食で食べられるサーモンを味わえる」
生で食べられるからこその絶品料理も!
「とんかつ あきら」では、とんかつではないあるメニューが一番人気ということです。
20代
「(Q.今、何を食べている?)サーモンレアカツ。SNSで見て輝いていたので」

SNSで人気が爆発したというメニューが、生のサーモンをレアに仕上げた「サーモンレアカツ」です。

分厚くカットしたチリ産の養殖サーモンに、パン粉をたっぷりとつけて、揚げる時間はわずか40秒。揚げたてをカットすると、中はレアできれいなサーモンピンク。外はサクサクの衣、中はとろとろのサーモンです。自家製のタルタルソースをつけていただきます。
半年前に新メニューとして出すと、瞬く間に人気に。今や、客の半数近くが頼むといいます。
20代
「外はサクサク、中がやわらかくおいしい」
「すごく口の中でとろける」
しかも、ご飯はおかわり無料。コメの高騰が続くなか、まさに太っ腹のサービス。
さらに、店員さんがおすすめする意外な食べ方が。

とんかつ あきら 那須寛太さん
「お好みでワサビじょうゆで食べるのもおいしい。あまりないと思うがサーモンなのでかなり合う」
ソースではなくワサビじょうゆをつけることで、サーモンの甘さがより引き立つといいます。
ひと口食べれば、笑顔になる。養殖サーモンの世界は、ますます進化していきそうです!