【AFCチャンピオンズリーグ・エリート】アル・ナスル 2-3 川崎フロンターレ(日本時間5月1日/キング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアム)
日本の未来をも担う20歳の逸材が、サッカー史上に残るスーパースターにゴール前で仕事をさせなかった。川崎フロンターレのDF高井幸大がアル・ナスルのFWクリスティアーノ・ロナウドとの空中戦に勝利してファンを熱狂させている。
川崎Fは日本時間5月1日、AFCチャンピオンズリーグ・エリート準決勝で、サウジアラビアのアル・ナスルと対戦。ポルトガル代表FWのC・ロナウドをはじめ、セネガル代表FWのサディオ・マネ、元クロアチア代表MFのマルセロ・ブロゾビッチ、コロンビア代表FWのジョン・デュランなど欧州トップレベルで活躍したタレントを擁するスター軍団に3ー2で勝利し、クラブ史上初となるACLE決勝へと駒を進めた。
クラブにとっての歴史的な一戦で輝きを放った1人が20歳の高井だ。C・ロナウド、マネ、デュランらと何度も激しいマッチアップを繰り広げて要所で勝利。とりわけ圧巻だったのが、36分のワンシーンだ。
川崎Fは左サイドからアル・ナスルのDFスルタン・アルガンナムにふわりとしたクロスボールを入れられる。ゴール前で待ち受けるのはC・ロナウド。強靭なフィジカルから強烈な一撃をお見舞いされかねない状況でチームを救ったのが高井だった。C・ロナウドとほぼ同タイミングでジャンプをすると、フィジカル負けをすることなく192cmの長身を活かして先にボールに触り、クリアでピンチの芽を摘んでのだ。
この光景に、解説の水沼貴史氏は思わず「うおぉ……」と声を漏らし、実況の桑原学氏は「高井です!今度は先に跳んだ。ポジションの取り方もよかったですね」とコメント。34分での空中戦ではC・ロナウドに敗れ、ヘディングシュートがクロスバーを叩いていた。2分越しにリベンジが叶ったことを伝え、これに水沼氏も「よかったと思います。(相手は)いいボールを入れてきましたね」と続け、決して簡単な処理ではなかったことを強調した。
C・ロナウドは欧州で数々のチームタイトルやバロンドールなど個人賞を総ナメにしてきた真のスーパースター。現在は40歳を迎えているが、今もポルトガル代表を牽引する。高井がそんなレジェンドとのマッチアップを制した光景に、サッカーファンは歓喜。SNSには「高井vsロナウド熱すぎる…」「ロナウドに負けてねーぞ高井」「高井ついにロナウドより高く飛んだのえぐい」「C・ロナウド(40歳)vs.高井幸大(20歳)なのすげえ」「高井くんすごいよ負けてない!」「ロナウドとヘッドの競り合いをしているのは高井にとって最高の経験だろうな」といったコメントが並んだ。
さらに、「高井さんロナウドに負けてないよ。夏までだな〜と覚悟が決まるわ笑」「海外移籍とW杯行きは確実だ」「ロナウドを抑えた高井幸大はもちろん、何人もの選手が世界に見つかったな」など、今夏のヨーロッパ移籍を覚悟する声も見られた。
クラブ史上初のアジア王者まであと1勝となった川崎F。日本時間5月4日の決勝では、またもサウジアラビアのアル・アハリ・サウジと激突する。こちらもFWロベルト・フィルミーノやFWリャド・マハレズなど強烈なアタッカー陣を擁するだけに、勝利には高井の活躍が不可欠だろう。
(ABEMA de DAZN/AFCチャンピオンズリーグ・エリート)



