4日、東京ドームで『RIZIN男祭り』が行われ、第15試合（RIZIN MMAルール 5分3R 66.0kg）で一時は現役引退を表明していた朝倉未来（JAPAN TOP TEAM）がおよそ9カ月ぶりのリングに上がり、前RIZINフェザー級王者の鈴木千裕（クロスポイント吉祥寺）を見事3ラウンドTKOで撃破。額をカットした鈴木が流血。ドクターチェックの末に試合続行不可能に。“路上の伝説”がぶち上げた復活の狼煙、待ちに待った2年ぶり勝利での復活劇に会場は騒然となった。
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RIZINのリングでは2023年4月29日「RIZIN LANDMARK 5 in YOYOGI」での牛久絢太郎戦（3-0、判定勝利）以来となる、朝倉未来のじつに2年ぶりの勝利にファンが酔いしれた。
牛久に勝利した朝倉は2023年7月30日の「超RIZIN.2」でヴガール・ケラモフと対戦。1ラウンド2分41秒、リアネイキッドチョークで1本負け。さらに11月にはRISE「FIGHT CLUB」でYA-MANの強打の前に衝撃的な1ラウンドKO負けを喫するなど、苦難が続いた。
朝倉の悪夢はまだ続いた。昨年7月28日の「超RIZIN.3」で平本蓮と対戦するも、平本の巧みな強打と戦略に沈んで1ラウンド2分18秒でTKO負け。この衝撃的な敗戦を受け、自身のSNSで現役引退を示唆。ファンを驚かせた。
しかし、昨年大みそか。「引退してる場合じゃねぇよ、未来。求められてなんぼ。グローブを置いてリングを去るタイミングじゃない」とする榊原CEOの呼びかけに応じる形で「THE MATCH 2」での平本との再戦、現役復帰が決定。その矢先、平本が右肩を負傷（外傷性肩関節不安定症）する全治6カ月のアクシデントに見舞われたことを受け再戦は中止となり、大会名は「THE MATCH 2」から「RIZIN男祭り」に変更された。
そしてきのう、都内で行われた前日計量に臨んだ朝倉は「明日の東京ドーム 皆さん準備出来てますか？」とファンに呼びかけると「俺も準備万端です。面白い試合するんで皆さん楽しんでください。俺も楽しんで試合します。じゃあ明日会いましょう！」と述べるなど、9カ月ぶりとなる実戦に向けた気負いは感じられず、期待感を漂わせていた。
一方、敗れた鈴木はフェザー級の元王者。昨年大みそかの「RIZIN DECADE」でクレベル・コイケに判定で敗れて（0-3）王座陥落。再起をかけ今年3月30日に香川で行われた「RIZIN.50」でカルシャガ・ダウトベックと対戦するも、打撃戦の末に1－2の判定で敗北。「しばらく休みます」としばしの休養宣言をするも、翌月7日に「気持ち身体もリフレッシュ出来た！ 拳も足も打撲でしたが完治！ 何もしない退屈な時間はもう飽きた！ イナズマ スピリット帰って来たぜ」とXで早々に復活をアピール。
4月9日の会見で「最短で帰ってきました。鈴木千裕です！ 充電期間欲しいと思って、自分なりに落ち込んで色々休憩してたんですけど、治っちゃうんですよね。ビッコ引いても、拳も治っちゃうんで、復帰しました。朝倉さん、ドームでタイマン張りましょう」と朝倉との一戦に向けて意気込みを語っていた。
試合後、マイクを握った朝倉は「帰ってきました。強くなって帰ってきました。本当にこの、東京ドーム満員のこの景色で復活できて嬉しいです。よくない時もずっと応援してくれてありがとうございます。またすぐ戻ってきます。朝倉未来は最強じゃなきゃいけないんで。ありがとうございました」と述べた。
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