【セリエA】パルマ 0-1 コモ(日本時間5月3日/エンニオ・タルディーニ)
軽く蹴っているように見えてこの飛距離が出てしまうのか——。パルマのGK鈴木彩艶が約70mの正確なロングフィードを放ち、ファンは啞然としている。
鈴木が所属するパルマはセリエA第35節でコモと対戦。日本代表GKが得意とするロングフィードが注目を集める瞬間があった。スコアレスで迎えた75分、相手のファウルで自陣深い位置からのリスタートになると、ボールサイドに鈴木が寄っていった。
そして、短い助走から右足で蹴られた低弾道のフィードは、約70m先までぐんぐん伸びる。これでコモ守備陣は最終ラインを下げざるをえず、パルマとしては狙い通りボックス手前で“カオス”な状況を発生させると、こぼれ球をFWアンジュ=ヨアン・ボニーが回収してシュートを放った。
ゴールにこそ結びつかなかったものの、ファンの間ではチャンスを演出した鈴木のキックが話題に。ABEMAのコメント欄では「えぐ」「飛びすぎじゃない?」「これでチャンスになるのやべえ」「戦術ザイオンだな」「それチャンスにできるのか」「当たり前に敵陣まで動かしてるの笑う」「ザイオンのキックは戦術」「敵チームのペナまで飛ぶのはおかしいだろう」など驚きの声が目立った。
ロングボールを有効活用するチームが増えている中、鈴木のような質の高いキックを蹴れるGKは希少な存在だ。徐々に安定感が増しているセービングに加えて、キックの精度と飛距離も日本代表GKの評価が国際的に高まっている理由の1つだろう。
鈴木は79分にほぼノーチャンスに近い形でFWガブリエル・ストレフェッザにゴールを許し、チームも0-1で敗戦。ただ、前半と後半に一度ずつスーパーセーブを見せたこともあり、地元メディアの個人採点では6.5点や7点が付くなど鈴木個人の評価は高い試合となった。
現在16位のパルマは昇格1年目のため残留が目標(18〜20位がセリエB降格)。今季は残り3試合で、次節は日本時間5月11日に残留争いのライバルであるエンポリと激突する。鈴木の攻守におけるパフォーマンスに注目したい。
(ABEMA de DAZN/セリエA)





