プールの窃盗被害はこの小学校だけではなく、羽生市によると被害が報告されたのは廃校を含む13校の小中学校。盗まれたのはシャワーヘッド76個、目洗い蛇口38個、通常の蛇口55個など、合わせて171の備品で、被害総額は220万円相当にものぼるという。
さらに隣の加須市でも11校で同様の窃盗被害が確認されており、両市は警察に被害届を出している。
鉄くず買い取り業者によると、蛇口などに使用されている銅、スズ、真鍮などの買取相場は現在1キロあたり約600円~800円ほどで取引されている。同素材は近年建築や自動車、再生可能エネルギーの発電などで多用されているため需要が高く、ここ2年で80円以上値上がりしているという。
大久保校長は「今日さっそく業者の方が来てくれて、今日中には水道のところをとりあえずは使える状態にはしてもらえる」と語ったが「今回はなんとか間に合いそうだが、下手をしたら水泳学習の中止とか、検討しなければならないと考えた。これから子どもたちが楽しみにしている学習ということもあるので、そういったことが起こったのは非常に残念」と肩を落とした。
小学校のプール開きは来週で、急ピッチで対策を講じて間に合わせたというが「子どもたちの安全」を考えると不安は尽きない。
大久保校長は「プール周辺には(防犯カメラが)ない。予算の部分といろいろな兼ね合いもあるので。学校だけで『じゃあつけようか』という話はちょっと難しい」。特にプールでの防犯カメラ設置は児童、生徒のプライバシーの配慮はもちろん、画像データの管理の徹底など不信感を与えない対策も求められる。
温浴施設の女性脱衣場での窃盗
