【リーグアン】スタッド・ランス 1-3 メス(日本時間5月30日/スタッド・オーギュスト・デローヌ)
危険なシーンだった。スタッド・ランスのFW中村敬斗が中盤でボールを引き出すと、遅れて寄せてきたメスのDFユーリー・ミシェル・エンブラに膝下を思い切り蹴られて悶絶。スタジアムが騒然となり、SNS上のファンも怒り心頭だった。
日本時間5月30日にスタッド・ランス(1部リーグ16位)は、リーグアン残留を懸けた昇降格プレーオフ2ndレグでメス(2部リーグ3位)と対戦。FW伊東純也とともに先発し、DF関根大輝も途中出場した死闘で中村が、激しいタックルの被害に遭った。
1-1で迎えた85分、進行方向に背を向けて最終ラインからパスを受けた中村は、右足でボールを引いてコントロールし、即座に前を向こうとした。しかし、一拍遅れてプレスをかけてきた相手DFエンブラが右足を振ると、それがボールではなく中村の左膝下に直撃。日本代表ウイングは膝を抑えながら悶絶した。
スタジアムが騒然とする中、悪質のファウルだったとして主審はエンブラにイエローカードを提示。そして、別アングルでのリプレイが映し出されると解説の中山淳氏は「これスパイクの裏で膝の下を思い切り蹴られていますね……。これは、かなり(痛みが)きていますね」と同情していた。
エンブラは中村の鋭いターンに振り回された格好で故意ではなかっただろうが、膝を勢いよく蹴り上げたのは事実で、ファンからは非難の声が殺到。SNSでは「レッドだろふざけんな」「敬斗痛そうすぎる」「膝蹴るんは流石に違うだろ無事であってくれ」「大丈夫か…」「敬斗に何すんじゃ」「敬斗もともと怪我してるのに…」「おい敬斗の足になんてことを…」「膝を蹴るな!」「うちの敬斗に何するんや」など怒りの声が目立った。
かなりのダメージを負ったはずの中村は、トレーナーの処置を受けてプレーを続行。直後の87分にエムブラが、スタッド・ランスのMFバランタン・アタンガナをまたも遅れて足を出して転倒させる。その様子を近くで見ていた中村は「2枚目のイエローカードじゃないか」と主審に詰め寄ったが、異議を唱えたとして逆に自らが警告を受けてしまった。
天下分け目の昇降格プレーオフは延長戦に突入し、110分と114分にゴールを挙げたメスが2戦合計2ー4で勝利。スタッド・ランスは7シーズンぶりの2部降格が決まってしまった。レギュラーシーズンで11ゴールと躍動した中村は、まさかの降格に悔し涙を流していた。
中村は関根とともに6月シリーズの日本代表にも招集されているが(伊東は休養で招集外)、心身ともに疲労やダメージが心配される。
(ABEMA de DAZN/リーグアン)





