【明治安田J2リーグ】ブラウブリッツ秋田 2ー2 カターレ富山(5月31日/ソユースタジアム)
とんでもないゴールが飛び出した。カターレ富山のMF植田啓太が約40mの位置から直接FKでゴール。GKの頭上を超えてから急降下する弾道で決まった鮮やかなゴールが、SNSで話題になっている。
ファンを魅了するスーパーゴールが飛び出したのは、富山がJ2リーグ第18節でブラウブリッツ秋田と対戦した42分のことだ。1点リードの富山が相手陣内でFKを獲得すると、22歳のMFが卓越したキック技術を見せつける。
ボールはゴールから約40m離れた地点にセットされ、キッカーの位置には右利きの植田と左利きの松岡大智が立つ。2人は水分補給をしながらコミュニケーションを取った後、助走を付けてゴール前の状況を確認する。松岡が大きく後ろに下がってから立ち位置を何度も微調整する中、植田はすらっと立ったまま微動だにしない。
すると、松岡がその場で足踏みをしてから助走をスタートした。蹴る気満々の素振りを見せていたが、ボールを蹴らずに跨ぐ。その瞬間、植田は松岡とクロスするような形で助走を開始し、右足をシャープに振り抜いた。
ボールは山なりの軌道を描き、ゴール前に飛んでいく。秋田のGK山田元気の頭上を超えた辺りから急降下し、ゴールマウスの右隅に決まった。山田はDFとGKの間に落として味方に合わせるボールを予想していたのだろう。少し前に出てから下がり、なんとか対処しようとしたが触ることができず、意表を突かれる形になった。
実況席が驚嘆する中、富山の選手たちはゆったりと植田のもとに駆け寄り、目の前で起きたことを飲み込めない様子。DF今瀬淳也は頭を抱えていた。ネットを揺らした植田自身も驚きつつ、チームメイトに頭をなでられて祝福された。
解説・田村直也氏は「ゴールに向かっていくことを言っていましたが、(ボールが)より風に乗っていきましたよね。おそらくGKの山田選手も最初は出て行こうとしたと思うんですけど、風に乗ったボールが思ったよりも伸びました。(シュートを)狙ったのか(味方に)合わせにいったのかは(キッカーに)聞いてみないとわからないですけど、結果的にチームにとって大きなゴールになりましたね」とコメントした。
特大FK弾にファンも沸騰。ABEMAのコメント欄では「狙ったのか?」「かなりすごいキック」「ゴラッソすぎる」「こんなのみたことないw」「ドライブシュート」「蹴る前から雰囲気あった」「これは無理ゲー」「これを止めるのは無理だよ」と大興奮。
SNSでも「エドゥを彷彿」「植田くんすご!」「このゴールはスゴいね」「風も味方につけましたね!」「一生語り継がれるゴール、益々の活躍を!」「思ったよりエグいの決めてた」「すばらな放物線」「植田啓太のなにあれ、ヤバイな 相変わらず変態的にすごいの蹴るやん……」「植田半端ないって。あいつ半端ないって。距離のある位置から神コースにフリーキック叩き込むもん。そんなんできひんやん、普通。」と驚きと称賛の声が挙がった。
サッカーファンの度肝を抜くゴールを決めた植田は、2002年9月3日生まれの神奈川県出身のMF。小学年代から高校年代まで横浜F・マリノスの下部組織で過ごし、2021年にトップチームに昇格した。同年4月に栃木SCに育成型期限付き移籍すると、合計3年プレー。昨年はSC相模原へ育成型期限付き移籍をし、J3で18試合2得点を記録。今年からは完全移籍で富山に新天地を求め、2年ぶりにJ2の舞台で戦っている。
なお、富山は後半に2失点を許し、2ー2の引き分けに終わった。
(ABEMA de DAZN/Jリーグ)





