【明治安田J1リーグ】名古屋グランパス 3ー0 アルビレックス新潟(5月31日/豊田スタジアム)
痛々しいシーンだった。アルビレックス新潟のDF藤原奏哉がバックヘッドでクロスをクリアしようとしたところ、背後から名古屋グランパスのMF椎橋慧也が飛び込んだ。両者の頭が空中で激突し、ピッチ上でダブルノックアウト。不可抗力ではあるものの危険な瞬間に、ファンが心配の声をあげた。
衝突事故が起きたのは、J1リーグ第19節で名古屋と新潟が対戦した6分のことだ。新潟がセットプレーの流れから波状攻撃を受ける中、自陣ボックス内で激しい空中戦が繰り広げられた。
名古屋のMF徳元悠平が左サイドからクロスを供給する。その直前のプレーが名古屋のCKだったため、新潟のボックス内には両チームの選手が入り乱れていた。ボールはふわりとした弾道でファーに飛んでいく。これに反応したのが、新潟の藤原と名古屋の椎橋だった。
藤原は下がりながらのバックヘッドでのクリアを試み、その背後から椎橋は飛び込みヘディングシュートを狙う。それぞれが落下地点に入ることに必死になり、視線はボールに釘付けになっていた。ほぼ同じタイミングでジャンプし、頭を突き出すと、2人の頭が空中で激突。藤原がクリアした後に、椎橋の頭がぶつかった。
その直後、両者は頭を抑えながらピッチに倒れ込んで悶絶した。後ろ頭にヘッドバッドを食らう形になった藤原はうつ伏せに、藤原の後頭部に頭突きをする形になった椎橋は仰向けになる。スタジアムが騒然とする中、主審はすぐに笛を吹いてプレーを中断し、医療スタッフと担架を要請した。
それぞれのチームメイトが彼らの名前を呼んで意識を確認し、ファンもSNS上で「大丈夫か?」「これは痛い」「鉄人藤原奏哉」「藤原と椎橋大丈夫か!?」「椎橋と藤原痛そう」などと心配する中、藤原も椎橋も無事に立ち上がった。2人は一度ピッチの外に出てからプレー再開後に戻っており、大事には至らなかったようだ。
なお、試合は名古屋が3ー0で2連勝を達成し、5月を無敗で終えた。その一方、新潟はアウェイで完敗し、今季初の連勝を逃している。
(ABEMA de DAZN/Jリーグ)





