【モーリスレベロトーナメント】U-20コンゴ共和国代表 0-2 U-20日本代表(日本時間6月4日/スタッド・パルセメイン)
その所作と視野、技術はまさに元日本代表・中村憲剛のようだった。
U-20日本代表は日本時間6月4日、モーリスレベロトーナメント(フランス開催のアンダー世代国際大会。旧称はトゥーロン国際大会)のグループステージ初戦でU-20コンゴ共和国代表と対戦。2-0で勝利を収めた試合で、違いを生み出したのがMF大関友翔だ。
注目のシーンは、日本が2-0でリードして迎えた80分。ディフェンスラインのキャプテン・市原吏音からの縦パスを受け取った前後の一連のプレーが秀逸だった。
ちょうどピッチ中央、センターサークルでボールをもらった大関は、半身となって左足でピタリとトラップ。足元でボールをコントロールすると、やや右にボールを持ち運びながら、次の瞬間、間髪入れずに縦パスを繰り出した。相手5人の間を通すような鮮やかなスルーパス。ボックス内の右に入り込んでいくボールは、途中出場のMF西原源樹が追いつき、ダイレクトで折り返すと、あと一歩でFW高岡伶颯がフィニッシュに持ち込めるというシーンとなった。大関が縦パス1本で戦況を切り崩したプレーとなった。
この場面は、試合を中継したABEMAの解説・林陵平氏も「大関の見事なスルーパス。ビジョンですよね。常に描けている。誰がどこにいて、どのスペースにボールを置いたら背後を取れるか」と大絶賛。林氏が試合中、大関を元日本代表・中村憲剛氏に例えたように、まさに大関が所属する川崎の象徴だった“バンディエラ”のようなプレーを披露した。
このシーンにはファンもリアクション。ABEMAのコメント欄では「うますぎる」「大関うっめ」「大関は素晴らしいですね」「えぐ」「良いスルーパス」「大関やべーな」と称賛の声であふれていた。さらに、大関が86分に交代した際には、林氏が「“横綱”に相応しいプレーを見せてくれました。10番に相応しいプレー」とコメントし、試合を通して存在感を放った10番を称えるなど、大関は十二分に日本をけん引してみせた。
なお、試合は56分、57分に、MF石井久継のアシストからFW神田奏真がゴールを奪い、2-0で完封勝利。大会初戦で幸先良く勝ち点3を手にしたU-20日本代表は日本時間6月7日、21:00からU-20メキシコ代表とのグループリーグ第2戦に臨む。
(ABEMA/モーリスレベロトーナメント)


