【明治安田J1リーグ】横浜F・マリノス 0ー1 ファジアーノ岡山 （6月21日／日産スタジアム）
【映像】「難解すぎるシーン」の一部始終（VARリプレイあり）
明治安田J1リーグのかなり判定が難しいジャッジが、SNSで話題となっている。
ファジアーノ岡山はJ1リーグ第21節で、横浜F・マリノスと日産スタジアムで対戦。17分にFWルカオがCKから決めた虎の子の1点を守り切り、4試合ぶりの勝利を収めた。約1か月ぶりに歓喜の瞬間を味わった一戦の32分、極めて際どい事象が発生する。
横浜FMのGK飯倉大樹が蹴ってきたロングボールを、岡山のDF田上大地がクリアを試みるも後逸。最終ラインとGKの間に広がったスペースに転がるボールに全速力で反応したのが、岡山のDF立田悠悟と横浜FMのFWエウベルだ。落下地点にいち早く入った立田は足を伸ばしてクリアしようとした。しかし、外側から猛ダッシュしてきたエウベルの存在を十分に認知できておらず、さらにボールを爪先のギリギリで触ることが限界だった。
さらに、このこぼれ球には岡山のGKスベンド・ブローダーセンも反応。ドイツ人守護神が立田とエウベルとほぼ同じタイミングでペナルティアークに到達すると、次の瞬間だった。立田が足先で触ったボールがエウベルの胸に当たり、そのままエリア外でブローダーセンの右手にボールが当たったのだ。さらに、その直後にはブローダーセンがエウベルと激突。ボールは無人のゴールに転がっていったが、右ポストに当たり、ゴールとはならなかった。
解説・松原良香氏はリプレイを確認して「（ブローダーセンが手で）触らなかったら、おそらく入っていたでしょうね」とコメント。そして、飯田淳平主審がリスタートを止めた。VARとコミュニケーションを取り、得点または決定的な得点の機会阻止（DOGSO）の可能性を軸に退場かどうかをOFR（オン・フィールド・レビュー）で確認したのだ。
中継に何度もリプレイ映像が流れると、実況・西岡明彦氏は「ブローダーセンはペナルティーエリアの外側でしたね。また、エウベルは立田に押される形となっています」と伝え、松原氏は「（立田の）バックパスに対して、エウベルが前向きに飛び出してきましたけど、ブローダーセンはボックスの外でしたからね。エウベルも前向きでボールを触れる状態にあったと思うので」と付け加えた。
西岡氏が「立田のファウルなのか、あるいはブローダーセンの決定機阻止に当たる故意のハンドをとるのかを確認しています」と状況をまとめる中、ファンはSNSで反応。「これ多分どっちかのレッドは確定で立田のとこかブローダーセンのとこかで確認？」「ブローダーセンが触ってなきゃ入ってるはずだし」「ブローダーセンのDOGSO？」「ブローダーセンの手は当たっとるけどこれドグソは厳しいんやないかな？」「先に立田が触っとるし、胸に当たったリフレクションでブローダーセンのハンドを取るのはないっしょ」「判定がむずかしすぎる」「これむずいなぁ…立田よりはブローダーセンのハンドの方が取られるのでは」と状況を見守った。
飯田主審はOFR後、最終的にファウルなし・退場者なしというジャッジを下した。さらにプレーのリスタート方法を横浜FMのコーナーキックとしており、JFAが公表している競技規則の「競技者の手や腕にボールが触れることのすべてが、反則にはなるわけではない」という基準のもと、ブローダーセンの手にボールが当たった事象は意図的ではないと判断したのだろう。また、立田とエウベルの接触も、タイミング的にほぼイーブンだったため、ファウルなしとなったようだ。
スタジアムが騒然とする中、ファンは最終ジャッジに対しても反応。「えっ、ブローダーセン退場じゃない？」「いやDOGSOやろ、ブローダーセンがエウベルと接触なかったらエウベル点取れたし」「DOGSOじゃないにしろブローダーセンのハンドもなしなのね」「立田悠悟が先に触ってるのでノーファウル、ブローダーセンの手も弾きに行ってるわけではなく引っ込めてるからお咎めなしということだと思われる」「ブローダーセンはわざとじゃないしな」「直前のディフレクション扱いだからノーハンド、DOGSOなしか？」など、SNSでは意見が真っ二つに分かれた。
松原氏は「ブローダーセンとしてはヒヤリとしたでしょうね。でも、もう決まったことなので、やるだけですね」と総括。飯田主審は両チームのキャプテンを呼び、判定の詳細について説明し、試合を再開させた。
（ABEMA de DAZN／明治安田J1リーグ）
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