都議選獲得議席数
【映像】自民大敗… 都議選の獲得議席数

 22日に行われた「東京都議会議員選挙」。獲得議席は、自民党が8議席減らし22議席、都民ファーストの会は6議席増やし32議席、公明党は4議席減って19議席、立憲民主党は5議席増え17議席、共産党が5議席減って14議席。初めて議席を獲得したのが国民民主党で9議席、そして参政党の3議席となった。

【映像】自民大敗… 都議選の獲得議席数

 都民ファーストが第一党に返り咲いたことについて、ニュース番組『ABEMAヒルズ』のコメンテーター、日本大学危機管理学部教授で東工大特任教授の西田亮介氏は、次のように語る。

「やはり都民ファースト、小池都知事との距離が近いと言われているので、この結果から言えば、小池都政は都民に支持されていると捉えざるを得ない」

 自民党が議席を減らした原因については、次のような見解を示す。

「都議会版裏金問題がずっと問題としてくすぶり続けている。各種報道を見てみると、投票の際に『裏金問題』を考慮したという調査が出ている。その影響が大きい印象」

 立憲民主党、国民民主党の躍進についてはこのように話す。

「立憲民主党は、国会の終盤にかけて内閣不信任案を出すのがいいのか、出さなくていいのではと、いろいろ評価が分かれた。もちろん都議会と国政は直結しているわけではない一方で、影響がないわけでもない。結果をみると、国政の立憲の判断、例えば内閣不信任案を提出しないという判断も含めて、肯定的に評価されているといえるのでは。それから立憲の場合は、都議会版の裏金問題に対して、かなり厳しい立場を見せてきたところも評価されていると捉えたい」

 立憲民主党の議席は、思ったよりも伸ばしていると西田氏はいう。

「情勢報道は社によって当然違うが、幅をみると、現有議席から減らすか、横ばいか、増やすかだ。今回プラスになったということは、プラスになると数字以上に勢いがつく。例えば現有よりも下がっていればその差はわずかでも、支持されていないのではないかという評価が出てくる。プラス幅が結構大きいので、大きく支持されているということになるのでは」

 国民民主党はどうか。

「国民民主党は、なかなか難しいところ。都議会で初めて議席を獲得した、しかもそれが9という数字は一見、大きく見える。ただし、18が擁立して9なので、元々の予想ではもう少しいけると言われていた。国民民主党もこれは大きな勝利だと言っているが、少し落胆しているのではないか」

 都議選の結果は、参院選への影響はあるのか。

「12年に一度と、参院選は6年任期だが、3年ごとに半数ずつ改選していき、都議会任期は4年なので12年に1回重なる。その都議会選挙の勢いが参院選にもそのまま反映されると考えられている」

 では、自民党にとって参院選は厳しい結果になりそうなのか。

「あまり明るい材料はない。国際情勢に目を向けてみると、G7でトランプ大統領と石破総理は会談した。その会談を通じて関税交渉に何か大きな成果があると思われていたが、時間は30分、協議の継続ということが確認されただけ。内政でコメ問題に目を向けてみると、米は確かに安くなっているが、期待された6月に2000円台というほどにはまったく安くなっていない。期待外れ感もあって、今のところ肯定的に評価できる理由は政府自民党には乏しい」

 関税の猶予期限は7月前半。それまでに成果が出ると、次の参院選はプラスになるのか。

「そこまでにもし日本向けに自動車等に関税特別枠のようなものを獲得できれば、大きなプラスの材料になる。参院選に向けても当然、評価されるポイントになる。あと、コメ問題も決着をつけないといけない。備蓄米も有限だ。いつまでも放出し続けることはできない。米価格の下落がこのまま続いていくのか。米は消費していけばまた必要になるが、備蓄米は出せる分は限られているので、追加の措置はどんどん必要になっていく。もしそれがなければ、米価はまた上がるだろうし、もし上がってしまえば、多くの国民の不満は高まる」

(『ABEMAヒルズ』より)