7月24日の正午から、気象庁は津波の観測に関する情報として新たに「欠測」を追加する。「欠測」とはどんな情報なのか? どう役立てればいいのかな? テレビ朝日災害担当の柳澤陽介デスクに聞いた。
━━「欠測」とは何か?
「前提として、津波警報や大津波警報が出た場合、どの程度の時間で、どの程度の高さの津波が来るのかという予測情報の後に、沿岸の観測点で実際の津波の高さの観測値が出る。この観測値を測る観測点で津波の観測データが何らかの原因で入ってこない、観測不能になっていることを『欠測』という」
━━その情報が7月24日から速報で伝えられるようになるのか?
「その通りだ。これまで、観測不能になっている地点について、津波が来ている可能性はかなり高いにもかかわらず、私たちは情報を伝えられなかった。だが7月24日からは、『ある観測点では観測が不能になっています』と素早く視聴者の皆さんにも伝えられるようになる」
━━なぜ観測不能になってしまうのか?
「観測不能になるケースは主に3つある。1つは、地震発生後、津波を全く観測できなくなるケース。2つ目は、津波が観測できたものの、途中から観測できなくなってしまうケース。3つ目はメンテナンスなどで元々観測が停止してしまっているケースだ」
━━実際に今まで津波が来た中で「欠測」が起きたケースは?
「能登半島地震では、地盤が隆起し2つの観測点で欠測となった」
「欠測」を広く伝える意味とは?
