このとき、彼女が発進のために回した円形の赤いハンドルに注目したい。この描写自体は特に説明もなく、作中でも一瞬のカットだが……よく見てみると、このハンドルの形がどこかで見覚えのあるものに見えてくる。
そう、まるで“ガシャポン”のハンドルのようなのだ。円形のベースに水平バー、赤一色のカラーリングに加え、無骨なほど実用的なデザイン。回す動作も含めて、“カプセルを回していた記憶”と重なって見えてしまう。
もちろん、「Zガンダム」を手掛けたサンライズはバンダイグループの制作スタジオでもあり、このハンドルがガシャポンの意匠をベースにしていたとしても、不思議ではない。
そしてなにより、それが登場するのが「出撃」という重要な場面。特別な意味が込められているわけではないのに、気づいた瞬間、ちょっと得した気分になれるのがこの小ネタの魅力だ。
ガンダムとガシャポン。どちらもバンダイが誇る“ヒットプロダクト”なら、あのハンドルが“兼用”だったとしても、ちょっと納得してしまうかもしれない。
アニメ「機動戦士Zガンダム」は1985年3月から1986年2月まで放送されたサンライズ制作のロボットアニメで、「機動戦士ガンダム」の一年戦争から7年後を描いた続編。「ガンプラ」ブームも生まれた。ガンダムシリーズや、スピンオフなどの派生作品も多数制作され、現在も高い人気を誇る。
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