そして極めつけは第8話「月に墜(堕)ちる」での、アニメ「トップをねらえ!」第5話を再現したかのようなソロモン防衛戦の演出だ。スコープ演出、振り返りながらの発進合図、スロットル押し込みカット、爆発ラッシュに至るまで、カズミ&ノリコが宇宙怪獣の集団に斬り込んでいったシーンを思わせるカットが次々と畳みかけられた。
『エヴァンゲリオン』や『トップをねらえ!』の制作を担ってきたスタジオカラーが本作に関わっている以上、“あの構図”が現れるのは意図的だろう。むしろ、それを“わかる人にだけわかる絶妙なさじ加減”で差し込んでくるあたりに、古参アニメファンほどグッと来るのではないだろうか。
“これまでのガンダムとはひと味違う”、そんな異質な魅力もまた、『ジークアクス』の面白さのひとつ。ちなみにガンダムシリーズ以外のオマージュ演出は、ここに挙げたものだけではない。見返して“オマージュ探し”を楽しむのも、『ジークアクス』ならではの醍醐味だ。
「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」は、1979年から続く「機動戦士ガンダム」シリーズの最新作。宇宙に浮かぶスペースコロニーで平穏に暮らす女子高校生のアマテ・ユズリハ(CV:黒沢ともよ)が、少女ニャアン(CV:石川由依)との出会いにより、非合法なモビルスーツ決闘競技《クランバトル》に巻き込まれていく物語だ。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズなど手がけるスタジオカラーとサンライズの共同制作が話題を呼び、テレビシリーズに先駆けて今年1月に公開された劇場先行版は、興行収入が約34億円という大ヒットを記録。6月20日より全国368館で再上映されることも決定した。
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