アニメ「その着せ替え人形は恋をする（そのビスク・ドールはこいをする）」は、コスプレをテーマに展開する恋愛物語です。
アニメは2022年1～3月に放送された1期に続いて、2期の放送が2025年7月6日から始まりました。原作は、福田晋一（ふくだ しんいち）氏が2018年1月から「ヤングガンガン」（スクウェア・エニックス） にて連載していた同名の漫画で、2025年3月に完結しています。累計部数1300万部を超える人気の作品です。
この記事では、アニメ「その着せ替え人形は恋をする」にて、コスプレ衣装の制作を担当する主人公・五条新菜（ごじょう わかな）について解説。身長や年齢などのプロフィール、声優情報をはじめ、新菜が作ったコスプレ衣装や名言も紹介していきます。
目次
- アニメ「その着せ替え人形は恋をする」とは
- アニメ「その着せ替え人形は恋をする」五条新菜の基本情報！身長などのプロフィールや声優を紹介
- 喜多川海夢への気持ちの変化は？
- アニメ「その着せ替え人形は恋をする」五条新菜の性格は？五条くんかわいい！という声も
- 五条新菜は裁縫が得意？
- アニメ「その着せ替え人形は恋をする」五条新菜が作ったコスプレ衣装一覧
- アニメ「その着せ替え人形は恋をする」五条新菜の名言
- 五条人形店は実在する!?
- アニメ「その着せ替え人形は恋をする」五条新菜のまとめ
アニメ「その着せ替え人形は恋をする」とは
アニメ「その着せ替え人形は恋をする」（通称「着せ恋」）は、コスプレをしたい女子高生・喜多川海夢（きたがわ まりん）と、雛人形の顔を作る「頭師（かしらし）」を目指す男子高校生・五条新菜の2人を中心に展開するラブコメディです。
真面目でクラスにも馴染めずにいた新菜にとって、明るくて人気者の海夢はクラスメイトでありながら遠い存在でした。しかし、ひょんなことから新菜は海夢のコスプレ衣装を制作することに。そして、2人でコスプレイベントに出かけたり、新しいコスプレ仲間と出会ったりと、コスプレによってどんどん世界が広がっていきます。
アニメ「着せ恋」は、ドキドキの恋の進展からも目が離せない、“コスキュン”ストーリーとなっています。
アニメ「その着せ替え人形は恋をする」五条新菜の基本情報！身長などのプロフィールや声優を紹介
五条新菜は、高校1年生の男子生徒です。雛人形の頭を作る頭師を目指していて、毎日遅くまで練習しています。同年代の生徒とコミュニケーションを取るのが苦手で、物語が始まったときは友達もいませんでした。海夢とはクラスメイトで、海夢から頼み込まれてコスプレ衣装を作ることになります。真面目で堅い性格のせいか、海夢と親しくなってからも、話すときは敬語です。
五条新菜の基本情報【プロフィール】
■誕生日 3月21日
■年齢 15歳（本作開始時点）
■クラス 1年5組
■身長 不明（180cm以上）
■家族構成 祖父
身長ははっきりと明かされていませんが、かなりの高身長です。第12話で海夢に身長を聞かれ、「ひゃくはちじゅう…」と言いかけているシーンがあるので、180cmを超えていることは確実と思われます。164cmの海夢と並んでも頭一つ大きく、178cmと背の高い乾心寿（いぬい しんじゅ）と並んでも明らかに新菜が大きく描かれているので、185cm近くあるかもしれません。
両親はおらず、「五条人形店」を営む雛人形職人「頭師」の祖父と2人で暮らしています。その生活環境のためか、家事全般が得意です。家族としてだけでなく、頭師の師匠としても祖父を尊敬していて、頭師になるための練習にも余念がありません。
自分でも趣味は「雛人形の制作とその練習・鑑賞・会話」と言っているように、第1話の時点では雛人形一色の毎日でした。そのせいもあって、ファッションなど若者の文化には疎く、後に海夢にショッピングに連れ出されて若者らしい洋服を試着してみても、着慣れていないせいか、まったく似合っていませんでした。
五条新菜の基本情報【声優】
五条新菜の声を演じるのは、声優の石毛翔弥（いしげ しょうや）さんです。石毛さんの代表作には、「火狩りの王」煌四役、「トリリオンゲーム」平学役などがあります。
石毛さんは2009年に劇団四季に入団し、「ライオンキング」のシンバ役などで活躍。25歳で退団し声優の道に入りました。アニメ「着せ恋」1期では、放送期間に合わせてチャレンジ企画動画「その主人公声優は服を縫う」が13回に渡って公開されています。これは海夢役の直田姫奈（すぐた ひな）さんが着るコスプレ衣装を、石毛さんが実際に縫うという内容です。この企画は、アニメ2期でも行われることが発表されています。
喜多川海夢への気持ちの変化は？
物語の開始時点では、新菜はクラスに馴染めず、友達もいませんでした。後に新菜と親しくなる海夢は、いつも明るくてクラスの中心にいる一軍女子です。海夢が自分の好きなアニメを悪く言われ、堂々と怒りを口にしているのを見て、新菜が「自分とは真逆の世界で生きている人」だと言っているモノローグもありました。
新菜が海夢のコスプレ衣装を作るようになったことで、2人は一緒に過ごす時間が増えていきます。海夢は、自分の好きなものをはっきり公言するだけでなく、好きなものに男女は関係ないと言います。その言葉は、幼いころに、男の子が雛人形を好きだなんて「気持ち悪い」と言われたトラウマをもつ新菜の心を揺さぶりました。海夢は楽しみつつも自分の好きなものには一直線。新菜はそんな海夢を尊敬する一方で、料理が下手だったり勉強ができなかったりといったダメな一面を目にするようになり、親しみを感じるようになっていきます。
新菜に対しても、ほかの友達と同じように親しげに接し、明るくて自由な海夢に、新菜は徐々に惹かれていきます。作中では、海夢の露出の多い服装に、ドギマギするシーンも多々描かれています。アニメ1期の終了時点では、海夢は新菜ヘの恋心を自覚していますが、新菜はそのことに気づいていません。新菜も海夢のことは特別に思っている一方で、あくまで「憧れの存在」「高嶺の花」といった意識でいるようです。
アニメ「その着せ替え人形は恋をする」五条新菜の性格は？五条くんかわいい！という声も
新菜の性格は非常に真面目で、とくに雛人形作りに対しては真摯でひたむきです。一方、過去に幼馴染に言われた言葉が原因で、自分の好きなものを好きと言えない内向的なところもありました。高校進学後も友達はできませんが、心配する祖父には友達がいると嘘をつく優しい面もあります。
新菜は祖父と2人暮らしで、人形作りばかりしていたため、女の子にも慣れていません。海夢の私服姿を見て緊張し、採寸のたびに赤面します。自分にドキドキしている海夢の恋心にもまったく気づいていませんでした。それでも海夢と一緒にコスプレイベントに参加し、クラスメイトと話すようになることで、徐々に新菜の世界は広がっていきます。
SNSでは、海夢に振り回される新菜がかわいいという声も多く寄せられています。
五条新菜は裁縫が得意？
見事なコスプレ衣装を作る新菜ですが、もともと裁縫が得意だったわけではありません。人形の衣装は作れるので、生地の扱いや服の構造について多少の知識と技術はありましたが、ミシンの使い方には詳しくありませんでした。第2話では、海夢にコスプレ衣装の作り方の本を渡され、それを見て作成に取り掛かるところが描かれています。
とはいえ、新菜は頭師を目指すだけあって、自分が作るものには妥協を許しません。衣装作成前には詳細な三面図を作成し、必要な材料を丁寧にピックアップして海夢を驚かせました。また、海夢に渡された原作本やゲームもしっかり研究し、素材や質感などにもこだわって、原作に忠実な衣装になるように奮闘します。普段はおどおどしたところもある新菜ですが、材料や仕上がりについては初期からしっかり自分の意見を言っていました。
アニメ「その着せ替え人形は恋をする」五条新菜が作ったコスプレ衣装一覧
アニメ内で新菜が作ったコスプレ衣装の一覧です。
黒江雫（「聖♡ヌルヌル女学園 お嬢様は恥辱倶楽部ハレンチミラクルライフ２」）
黒江雫は、海夢の好きな大人気ゲーム「聖♡ヌルヌル女学園 お嬢様は恥辱倶楽部ハレンチミラクルライフ２」通称「ヌル女」に登場するキャラクターです。通称は「雫たん」。最初に海夢が作ろうとして失敗した衣装で、新菜が衣装作りをするきっかけになりました。
新菜のコスプレ衣装初作品で、フリルの多いゴシックロリータ調のミニドレスとなっています。さらに髪色を寄せるため、頭にはディープヴァイオレットのウィッグを身に着けます。第4話、第5話で海夢が着用し、一緒にコスプレイベントに出かけました。
第14話では、「雫たん恥辱喫茶コス」として、その時とは違った衣装で別のイベントにも参加しています。こちらはバラのレースを全面にあしらった着物の上に、白いフリルのエプロンをつけた、和装メイド風の衣装です。
製作中のエピソードはありませんでしたが、新菜は会場で会った人に自分が海夢の衣装を作っていると言っていたので、この衣装も新菜が作ったものと予想されます。
ブラックロベリア、ブラックリリィ、天花寺颯馬（「フラワープリンセス烈!!」）
ブラックロベリアとブラックリリィは、女児向けアニメ「フラワープリンセス烈!!」に登場する姉妹のキャラクターです。姉のブラックロベリアは長身で、ハイレグのコルセットに軍服風のジャケット。妹のブラックリリィは小柄で軍服風のワンピースにマントを着用します。天花寺颯馬は、作品の主人公である天花寺ミライの兄で、ブラックロベリアの変身前の姿である二階堂ネオンの幼馴染でもあります。
海夢が着た黒江雫のコスプレ写真を見た乾紗寿叶（いぬい さじゅな／ジュジュ）が、新菜にブラックリリィの衣装作成を依頼。海夢もブラックロベリアの衣装をお願いして、どちらも新菜が作ることになりました。
さらに、新菜の勧めでコスプレに初挑戦することになった心寿も、男性キャラの天花寺颯馬になることを希望し、新菜は自分の制服を流用して衣装を用意します。アニメ第9話で、海夢がブラックロベリア、紗寿叶がブラックリリィ、心寿が颯馬のコスプレを着用し、合わせをしてスタジオ撮影を行いました。
ベロニカ（「KILLING GIGS」）
ベロニカは、格闘ゲーム「KILLING GIGS」のキャラクターです。海夢いわく、褐色の肌にギザ歯、ジト目が魅力とのこと。下乳が良いと海夢が熱弁を振るうだけあって、非常に露出の多い衣装となっています。
第10話では、完成した衣装を着るために海夢が新菜の家を訪れますが、頭をぶつけてたんこぶが出来たことでウィッグがかぶれず、着用できませんでした。さらに、新菜から「今までの衣装と比べて胸の部分の布の面積が少ないので……見れません」と言われたために着用シーンは描かれませんでした。
リズ（「超売れっ子高校生ラノベ作家の俺が毎晩サキュバスに迫られて困っています」）
リズは、日常系四コマ漫画「超売れっ子高校生ラノベ作家の俺が毎晩サキュバスに迫られて困っています」通称「サバこま」に登場するサキュバスです。
簡略化された絵柄の漫画だったため、衣装の構造がわからず新菜は頭を悩ませます。最終的に、漫画に描かれていないところは想像で、胸から上はフリル多めのメイド風、下は露出多めの衣装に仕上げ、海夢を喜ばせました。
十六夜ありさ（「こちら月夜野♡カンパニー」）
ありさはコメディーアニメ「こちら月夜野♡カンパニー」に登場するキャラクターです。主役のバニーガール3人のうちのひとりで、衣装はバニースーツの上に燕尾服。
新菜はバニースーツの胸部分がずり落ちてしまうことに悩まされますが、手芸店の店員・宇佐見創のアドバイスでボーン（芯材）を入れることで解決しました。アニメ13話で海夢が着てスタジオで撮影し、その後にクラスメイトとのハロウィンパーティーでも着用しました。
鴻上麗（「生徒会長はNo.1ホスト」）
少女漫画「生徒会長はNo.1ホスト」（略称「生ホス」）に登場する男装の女性キャラクター。文化祭のミスコンに出場する海夢のために製作します。アニメでは、第15話にて名前が出たうえで、第16話の冒頭で登場しました。
衣装はホストらしい細身のスーツでシャツにエンボス加工を施した生地を使い、小物のレインボーローズまで用意するなど再現にこだわりました。新菜は、身体の細い海夢の体型を男性らしく見せることに苦労していました。
アニメ「その着せ替え人形は恋をする」五条新菜の名言
言葉数は多くありませんが、誠実で自分の好きなものには真摯に向き合う新菜の言葉は胸に響きます。その中から、とくに印象的な一部をご紹介します。
「俺にとって『綺麗』は…特別な物に対する言葉」（アニメ第3話）
新菜は幼い頃に見た雛人形に感動し、「あの日から俺にとって『綺麗』は…特別なものに対する言葉になって…心から思ったときでないと言えない」という思いがありました。アニメ第3話で新菜はそのことを海夢に語ります。それを覚えていたことから、第5話で新菜がコスプレイベント帰りの電車で眠りそうになりながら「喜多川さん…とても綺麗でした」とつぶやいたことに、海夢はドキッとさせられたのでした。
「ちゃんと内容を知っておいてキャラクターに合った生地を選びたい」（アニメ第7話）
新菜が紗寿叶の依頼でブラックリリィの衣装を作ることになったときに、「では俺もそのアニメ見ないと」と、「フラワープリンセス烈!!」全126話をすべて見ると言って紗寿叶を驚かせたときの言葉です。新菜のものづくりに対する真摯な思いを感じさせます。新菜は黒江雫の衣装のときも、キャラが登場する「ヌル女」の1と2両方をクリアしてから作り始めました。
「少しでもしたいという気持ちがあるならコスプレしましょう」（アニメ第9話）
コスプレをしたいけれど、自分は姉のようにはできないからと言う心寿を、新菜がコスプレに誘った言葉です。新菜は以前にコスプレイベントへ参加し、自分の好きなものを楽しむ人たちを見て「なりたいものになんにでもなれるのが、コスプレの魅力」だと感じていました。海夢の影響で、少しずつ新菜の世界が広がっている様子がわかります。
「誰にでも色々あるんですよ」（アニメ第9話）
新菜が心寿のコスプレで使うウィッグのカットをしたときのこと。これまでいくつものコスプレを仕上げてきた新菜が緊張する姿に、心寿は「あんなにすごい衣装作っちゃうから器用でできないことなんてない人だと思ってた」と驚きます。しかし、新菜は自分も手探りでやっている状態だと笑い、海夢のことを思い浮かべながら自分には憧れの人がいると話します。その人は明るくて自分のことをはっきり言えるとても強い人だけれど、一緒にいるようになってその人にもできないことやうまくいかないこともあり、自分と同じだと気づいたと言いながら、最後に「胸の内は目に見えないので分からないだけで誰にでも色々あるんですよ」と話しました。
「自分の好きなものややりたい事を人に言うのって怖いんですよ」（アニメ第10話）
紗寿叶が、姉なのにコスプレをしたいという心寿の気持ちに気づかなかったと自分を責めたときに、新菜が言った言葉です。かつて雛人形が好きだということを周りに言えなかったことがある新菜は心寿に共感していて、「俺がそうなんで」と語っています。好きなものをはっきりと言う海夢と過ごすようになったことで、そんな海夢に憧れ、影響を受けたことがわかります。
五条人形店は実在する!?
物語の舞台となっているさいたま市岩槻区は「人形のまち」と呼ばれ、多くの人形店や工房があります。新菜の家である五条人形店こそ実在しませんが、モデルになったお店は存在します。それが岩槻に実在する「鈴木人形」で、原作者の福田晋一氏やアニメスタッフの入念な取材を受けているほか、「着せ恋」ストーリーの監修も行っています。
岩槻では17世紀に日光東照宮造営のために集められた工匠が住み着いたことを起源に、人形作りが盛んになりました。原料や水に恵まれた土地であったこともあり、人形の頭（顔）を作る「桐塑頭（とうそがしら）」の技法は、とくに重要な産業として受け継がれ、幕末には岩槻藩の専売品に指定されました。現在でも人形にまつわる祭りや人形供養なども行われ、多くの人が訪れています。
2025年1～3月には、さいたま市によるデジタルスタンプラリーやパネル展示などの「着せ恋」コラボ企画も行われました。
アニメ「その着せ替え人形は恋をする」五条新菜のまとめ
五条新菜は、「その着せ替え人形は恋をする」の主人公の1人です。同じクラスの喜多川海夢のコスプレ衣装を作ることになって新しい世界を知り、海夢とも距離を縮めていきます。
アニメ2期は7月6日から放送が始まり、コスプレ衣装の制作の幅が広がっていくだけでなく、2人の恋の行方からも目が離せない展開です。ドキドキの“コスキュン”ストーリーを楽しみましょう。
(C)福田晋一/SQUARE ENIX・アニメ「着せ恋」製作委員会
この記事の画像一覧
