シンママとして娘を育てながら、問題を抱えた社員にも我が子のように寄り添う伸恵さんは、自宅に社員を招いて食事を振る舞う毎日。スタッフが娘・千鶴さん(14歳)に「(元受刑者との生活は)怖くないですか?」と尋ねると「物心つく前からこんな感じだから、これが日常」と答えた。さらに、お母さんが刑務所に入っていたことを初めて知った時どう思ったか質問すると「覚えてないけど…小さい時からそういう環境にいたから、人は最初から捕まって生きていくのかな?」と思っていたと教えてくれた千鶴さん。

 小さい頃、伸恵さんがこの環境が嫌か尋ねると「みんなといた方が楽しい」と千鶴さんは答えたそうだ。

 そして「みんなでいた方が社会勉強にもなるなと思っていて。(社員は)やっぱり悪い大人が多いので、悪い見本も見せられると思って」と語る伸恵さん。千鶴さんは「物心ついた時から(受刑者が)いっぱいいたからそこから偏見ないまま育って、この人たちって罪を犯した人なんだって思ってもなんか『あ、そうなんだ』くらい」と話し、それぞれが罪を犯した背景や事情があることを知り「犯罪者はみんな悪い人ばかりではない」と感じたと教えてくれた。

「20代はほとんど刑務所」元レディース総長を非行に走らせた壮絶過去「組長と付き合ってる友達に…」
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