参院選激戦区・東京の7議席争奪戦 真夏の18日間、声を枯らした候補者たち
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 自民党は、今回の参議院選挙で歴史的な大敗となりました。東京では当選圏外ともいわれていた参政党のさや候補(43)が2位で当選するなど、18日間の波乱の選挙戦を取材しました。

【画像】街頭演説…ライバルと鉢合わせの場面も

立憲と国民…2人の「奥村」も

学生(20代)
「名前を書く時に、危ないかなと思ったんですけど」

 立憲民主党の奥村“まさよし”さんと、国民民主党の奥村“よしひろ”さん。

2人の“奥村”が立候補
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立憲民主党 奥村政佳さん(47)
「奥村まさよし、奥村まさよしと言います。“まさよし”を強く言ったのは、この東京選挙区“奥村さん”2人出ています。まあ、僕のほうが先に出たんですけれども」

自民・鈴木さん ほほ笑ましい場面も

 首都・東京で、7つの議席を巡る大混戦。激しい“票争い”の一方で、時にはほほ笑ましい場面もありました。

ほほ笑ましい場面も
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自民党 鈴木大地さん(58)
「(Q.鈴木大地候補、50…5歳)58歳!サバ読んで55!」

 全国で最も多い32人の候補者たちが、18日間の選挙戦を駆け抜けました。

公明・山口元代表の後任…川村さん

引退する公明党・山口那津男元代表の後任に抜擢
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 汗だくになりながら次々にグータッチを交わすのは、引退する公明党・山口那津男元代表の後任に抜擢された、川村雄大さん(41)です。「お医者さん」ということもあってか…。

男性
「おとといの晩に血を吐いたんだけど」

川村さん
「えっ?血を吐いたの?」

男性
「胃がちょっと苦しくて」

川村さん
「(病院に)かかったほうがいいですよ。ぜひ病院に行ってください」

男性
「胃腸科がいいんですか?」

川村さん
「一度、胃カメラ受けたほうがいいと思う」

子どもにも政策訴える…維新・音喜多さん

いつか、彼らの心に届くのかもしれない
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日本維新の会 音喜多駿さん(41)
「こんにちは音喜多です。ありがとうございます」

女の子
「何、このイベント」

音喜多さん
「選挙だよ、選挙。選挙だからね」

 まだ若すぎて社会保険料を支払っていなくても、そんなことはお構いなし。

音喜多さん
「少年、社会保険料高いよね。これ下げていきましょう」

 これがいつか、彼らの心に届くのかもしれません。

自民候補にヤジで対抗…国民・玉木代表

 人が集まりやすい場所での街頭演説となれば、当然ライバルと鉢合わせしてしまうこともしばしば…。

自民党 比例候補 杉田水脈さん(58)
「自民党の中に積極財政派がたくさんいるから、(コロナ流行下に)給付金出すこともできたんです」

 これを聞いた国民民主党の玉木雄一郎代表はヤジで対抗します。

ヤジで対抗
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国民民主党 玉木代表
「だったらやれ!なんでできないんだ、自民党は。そうやって言うだけじゃないか、いつも」

 ところが、まさかの呼び掛けに玉木代表も笑顔で返しました。

まさかの呼び掛け
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自民党 杉田さん
「次は国民民主さんが(演説を)されるみたいなので。玉木さん、お疲れ様です!一緒に『減税』実現しましょうね!」

国民民主党 玉木代表
「はい、ありがとうございます」

急きょ無所属で出馬した山尾さん

 今回の参議院選挙には、こんな候補者も立候補していました。

東京選挙区から無所属で出馬
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無所属 山尾志桜里さん(50)
「ありがとうございます。私は(山口)百恵ちゃんと違って、引退するためにマイクを納めるんじゃないんです」

 当初は、国民民主党の比例代表候補として出馬する予定が、過去の不倫疑惑などが批判され、公認取り消しに。急きょ、東京選挙区から無所属で出馬しました。

無所属 山尾さん
「これ以上(問題を)先送りできないという切迫感。やっぱり防衛の土台とか皇室の土台とか、真剣に訴える候補者が必要だし、国会議員が必要だと。公認のありなしにかかわらず、出るという意思が固まった」

2位当選 参政・さやさん

 名だたる候補たちのなか際立っていたのが、参政党から出馬した新人・さやさんです。

参政党 さやさん
「『さや』、ひらがな2文字で『さや』と申します。史上最短の名前です」

公示初日は、報道陣がマイクを向けるのも神谷代表ばかり
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 公示された初日はほとんど注目されておらず、報道陣がマイクを向けるのも神谷代表ばかりでした。

陣営
「『よろしくお願いします』で離れちゃって」

さやさん
「まだ慣れないです。まだ合間が分からなくて」

 ジャズシンガーとして活動する傍ら、保守系インターネット番組のキャスターも務めてきた、さやさん。今回、参政党から初めて出馬することになりました。

60代
「かなり政治のこと、経済のこと、勉強されているのかなと」

強みは、自分の言葉で考えを伝えられるところ
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参政党 さやさん
「みなさん!こんにちは!声がね、もう中盤に差し掛かってきて枯れてきてしまいましたが、きょうも張り切っていきたいと思います」
「声の出し方には自信があったんですけど、それを上回る疲労、のど疲労。声帯に疲労があると実感していて。マヌカハニーとかですね。対策できることは全部やって」

 彼女の強みは、自分の言葉で考えを伝えられるところです。

参政党 さやさん
「多くの国民はどんどん所得が減って貧しくなって、1人あたり30年前に比べて131万円も所得の中央値が下がっているんです」

 日が経つにつれて報道陣や支持者の数も増え、握手するのに長い列ができるまでに…。

 投票を翌日に控えた、最後のお願いでは…。

参政党 さやさん
「国民の声なき声をしっかりと国会に届ける。それを私にやらせてください」
「もう、本当にありがとうございます」
「ありがとうございます、ありがとう!絶対、この“きょう”という日を忘れません。今まで生きてきて、一番幸せな日です」

 そして、60万票以上を獲得して2位で当選しました。

参政党 さやさん
「きょうの日を忘れずに前向きに歩いていきたい。本当にありがとうございます」

(「グッド!モーニング」2025年7月21日放送分より)

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参院選で躍進の参政党 ラスト演説に2万人 神谷代表「他党と志が違う」
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