この一連のやり取りから、自然と第6話「キシリア暗殺計画」の“餃子シーン”が頭をよぎる。第5話「ニャアンはキラキラを知らない」でニャアンは、アマテ・ユズリハ(通称マチュ)の代わりにジークアクスに乗り、シュウジ・イトウと共にクランバトルを戦った。
しかしマチュは、礼を言うべきであろう場面にもかかわらず、キラキラを知って帰ってきた彼女に、「そこは私の場所だろ!」と怒りをぶつけていた。ニャアンにとって、シュウジの赤いガンダムの下で、不揃いながらも手作り餃子を作っていたあのシーンは、亀裂が入ったマチュとの仲を修復したいという意味もあったのかもしれない。
手作り餃子は、シュウジとマチュに向けた“ありがとう”と“ごめんね”の気持ちを形にしたものだったのではないか。そう考えると「好きな人のためにしか作りませんよ」というセリフは、まさにその裏付けだったと言っても間違いじゃないだろう。そして、「キシリア様ってエスニック好きかな」というひと言からは、ニャアンのキシリアに対する尊敬や静かな好意も垣間見えた瞬間でもあった。
「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」は、1979年から続く「機動戦士ガンダム」シリーズの最新作。宇宙に浮かぶスペースコロニーで平穏に暮らす女子高校生のアマテ・ユズリハ(CV:黒沢ともよ)が、少女ニャアン(CV:石川由依)との出会いにより、非合法なモビルスーツ決闘競技《クランバトル》に巻き込まれていく物語だ。
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズなど手がけるスタジオカラーとサンライズの共同制作が話題を呼び、テレビシリーズに先駆けて今年1月に公開された劇場先行版は、興行収入が約34億円という大ヒットを記録。6月20日より全国368館で再上映されている。
(C)創通・サンライズ
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