■制作裏話も!『天幕のジャードゥーガル』のみどころは?
イベントの冒頭で英語版特報PVが上映されると会場を訪れたファンの表情も期待に満ち溢れ、作品の背景や物語の舞台設定、登場キャラクターたちの魅力を紹介した。
歴史に基づいた壮大なストーリーが描かれる本作の魅力について、プロデューサーの遠藤氏は「チンギスハンの物語はたくさん映像化されていますが、その息子たちの世代はあまりスポットがあたることはなかった。人類史にとっても重要なその世代を描くというのが特徴かなと思います」と語り、会場の関心を集めた。
続いて、サイエンスSARUの藤田氏が『天幕のジャードゥーガル』を制作する3つの理由を明かす。「一つ目は、トマトスープ先生の原作がこれまでにない斬新な作品でスタジオの皆が強く心をひかれたこと」「二つ目は、本作をアニメーション化することはサイエンスSARUにとって間違いなく新しいチャレンジになると確信したこと」「三つ目は、テレビ朝日の遠藤プロデューサーがこの作品をぜひ一緒にやろうと言ってくれた熱意です」と、本作に関わる制作陣の熱意により、アニメが決定したことが語られた。
■モンゴル現地取材で制作チームが感じたものとは?
トークの後半では、制作チームが作品づくりにあたり実施したモンゴル現地ロケハンの話題に。遠藤氏は、モンゴルの遊牧民の伝統的な住居「ゲル」や現地の馬文化、料理や衣装に至るまで、さまざまな暮らしのシーンを取材した様子に触れ、実際に訪れた際の写真とともに振り返る。
そして、現地での取材を通して「当時シタラがどういう世界を見ていたかということを監督たちが感じることができて、その想いを帰国後にシナリオへ反映することができたと聞いています」と実際の取材での体験を起点としたリアリティ重視の制作過程について藤田氏が明かすと、会場から大きな拍手が沸き起こった。
続いて、サイエンスSARUで制作されたスーパーティザービジュアルについて、藤田氏は「シンプルなデザインだけど端的にこの物語を表すようなビジュアルを作れたと思っている。一つだけポイントとして挙げると、主人公のシタラという名前は星という意味で中央に描かれている流れ星にもそのニュアンスをいれております」とビジュアルのこだわりを語った。
また、遠藤氏からは「今年の12月頃に新情報を発表する予定ですので、楽しみにしていただけけると嬉しいです」とファンにとっては嬉しい続報についての予告がされ、今後の展開に会場からも期待の声が集まった。
そうしてステージは終了の時間となり、パネルの最後に藤田氏は「いまもサイエンスSARUの皆が一生懸命作っています。日々手ごたえも感じています。早くみなさんに見てもらいたいです。次の情報解禁を楽しみにお待ちください」と挨拶をし、遠藤氏も「サイエンスSARUさんのすばらしいクリエイティブで、とても美しいアニメーションにするべく制作を進めていただいております。まだ発表できていないのですが、本当に素晴らしいクリエイターの方々に参加していただいているので、ぜひ情報の発表をお待ちください」と、イベント参加者に向けて両氏からメッセージがおくられ、惜しまれつつも大盛況のうちに幕を閉じた。
Anime Expo2025出展概要と作品概要- 日本語
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