そんな土肥の目玉となる展示がある。2006年に「世界一巨大な金塊」としてギネスに認定された、直接触ることもできる金塊だ。実際に見に来ていた観光客は「金運が上がりそう」と話した。

 この金塊は三菱マテリアルが西暦2000年を記念して、当初200キログラムの金塊を鋳造。当時世界最大の金塊としてギネスに認定されるも台湾に記録を更新されてしまったため、改めて250キログラムで作り直したという経緯がある。

 土肥金山の國分歩課長に、金塊の最初の値段を尋ねると「250キロの金塊は2005年に展示が始まり、当時は4億円相当」と回答して、「いま、44億円になっている」と11倍の価格になっていることを明かして取材スタッフを驚かせた。「そんなに上がると思っていた?」という質問には「思っていません、もちろん」とコメントした。

 ちなみに44億といえば、映画「国宝」の興行収入(公開31日間)、東京都内で警察に届けられた現金の落とし物(2024年)、破産した北海道ニセコの大型リゾートホテルの売却額などだ。それらがこの金塊一つに集約されていると言っても過言ではない。

44億の金塊が7月31日で展示終了
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