幼少期からずば抜けた身体能力を誇り、50メートル走、持久走、幅跳び、ボール投げ、マラソン大会の全てでぶっちぎりの1位だったという糸井嘉男。高校1、2年生の時期は怪我のため手術とリハビリに費やし、ほとんど野球で活躍できない日々を送ったというが、怪我から復帰した高校3年の春、万全の状態で臨んだ京都大会で、糸井は突然144キロの豪速球をマークし、プロ注目の投手となった。
ドラフト1位でのプロ入りを目指した糸井は大学に進学。投手として全球ほぼストレート勝負でMVP、最優秀投手、ベストナインの3冠を獲得。ストレートのMAXは153キロを記録し、まさに大学球界を無双した結果、ドラフト1巡目で日本ハムファイターズに入団を果たした。
順風満帆にプロの世界に入ったかと思われた糸井を待っていたのは、厳しい現実だった。プロ入り後のある試合では、なんと1イニングで4ホームランを打たれるという屈辱を経験。さらには、ボールボーイから「球種わかりますよ」と声をかけられるほど、投球を見破られていたというエピソードも飛び出した。
そして、さらなる“しくじり”として語られたのが“フリーズ事件”だ。コーチから「ランナーが出たら1.2秒で投げろ」と指示されていた糸井だが、ある日突然、マウンド上でどこから動いていいか分からなくなりパニックに陥ったという。実際に30秒間フリーズした状況を再現してみせた糸井。小刻みに体が揺れる様子を演じると、スタジオは爆笑に包まれた。最終的に糸井はキャッチャーを呼び寄せ、「どっから動くんやっけ?」と尋ねたという衝撃の告白で、一同を驚かせた。
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