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【映像】テンプルにヒザで“子鹿状態”の衝撃KO
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 狙いすましたヒザがテンプルを直撃。「ボコッ」と物々しい音が響く衝撃KOに会場は騒然。腰が砕けて立ち上がれず、まるで生まれたての“子鹿状態”の敗者の様子に実況席も「効かされると地球が回る」「あれは見えない」など驚嘆する劇的決着だった。

【映像】テンプルにヒザで“子鹿状態”の衝撃KO

 8月30日、後楽園ホールで開催された「RISE191」。相沢晟(TARGET)と井上蓮治(RAUSU GYM)の対戦は、突き刺すようなヒザ一閃。相沢が2ラウンド32秒、右ヒザ一撃で井上をKO。リザーバーでの急遽参戦も試合にかける思いの強さもあり、試合後の号泣マイクも印象的だった。

 ワンデートーナメント「200万総取りトーナメント」のリザーブマッチとして組まれたカード。TARGETの有望株で20歳の相沢と対するは、K-1アマチュアでトーナメント優勝経験もある18歳の井上。井上は3連勝中で、ともに超攻撃的スタイルとして注目されていた。

 ゴングとともに相沢が強い圧力をかけてパンチを繰り出す一方、サウスポーの井上は左ミドルや左ストレートで応戦。井上は左右のステップやバックキック、ボディへの攻撃と多彩な技を見せたが、終始相沢のプレッシャーとヒザに押し込まれ、1ラウンドを終える。

 2ラウンド、相沢の常に前に出る姿勢が功を奏す。井上も手数で攻撃を見せたが、相沢のプレッシャーを受け動きを変えようと頭が下がった瞬間を相沢が見逃さずに得意の右ヒザを一閃。

 “ボコッ”と骨がぶつかる鈍い音とともにテンプルを突き刺す強烈な一撃。このカウンターのヒザで井上は足を大きく広げながらうつ伏せに。本能で立ち上がり腰まで上げたものの、上下に揺れながら沈黙。ここで続行不可能と判断したレフェリーが試合をストップ。同時に井上営からもタオルが投げ込まれ、試合は相沢のKO勝利となった。

 1ラウンドから右のヒザに自信をのぞかせていた相沢だが、狙い通りの一撃。スローではパンチを掻い潜る井上に「待ってました」とばかりのタイミングで相沢のヒザがテンプルに突き刺さる様子が。これにはファンも「ドンピシャ」「狙ってたな」「これはえぐい」「物凄い音がした」と沸き、その後の井上のダメージに対しても「これは痛い」「これは立てない」「もう無理だろう」「生まれたての子鹿」と騒然となった。

 KO後も立てない井上の状況について、ABEMAの解説・一馬は「効かされると地球が回りますから…」と独特な言い回しで表現。志朗も「あれは見えない」と驚嘆した。

 試合に懸けて1カ月必死で準備に取り組んだという相沢は、号泣しながら「こんな勝ち方できると思ってなかった。すごい嬉しい」と勝利のマイクを握った。

 この日は勝っても次の試合がないトーナメントリザーバーの相沢だったが、一馬は「花が開きつつある。自分のスタイルが出てきた。フィジカルを活かしてヒザなど、いい勝ち方」と勝利を称え、今後の活躍に期待をよせた。

 なお敗れた井上のダメージも心配されたが、しばらくすると自ら立ち上がり、陣営に周囲を囲まれるようにして歩いてリングを後にした。

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