出会いは神戸にある、マジシャンが店長のバー。妻が友人に連れられて行ったその場所に、夫も客として通っていた。その後、お互いが一人で来たときに、店長が夫をマジシャンだと紹介。当時の夫は髪が長く毛先が金髪で、「チャラそう」というのが妻からの第一印象。対する妻も、カウンターチェアに三角座りをしコアラがお尻をかくショート動画を何十回も観ていて、最初の印象は「変」。それがやがて「ハート」に変わったという心境の変化も、夫はカードマジックで表現してくれた。
バーで夫は妻を相手に数々のマジックを披露。妻の心をつかんだ、ハーモニカの描かれたカードを吹くと音が鳴るというマジックもスタジオで実演!夫も次第に明るい性格の妻に惹かれていったという。
しかしある日、ラスベガスでの2年契約の仕事の話が夫に舞い込んでくる。家も借り、準備金500万円も用意したところでバーに報告へ。たまたま来店していた妻は、「行かんといてほしい」と感じたことで、自身の恋心に気づく。その帰り、妻が夫を送り「寂しいから最後にハグしよう」と提案。それで夫は「恋のマジックかけられた」らしく、「海外に行くけど付き合ってほしい」と妻に告げたという。
そこから渡米まで、たった1カ月の同棲生活をスタート。夫は胃袋をつかまれ、妻をより好きになったという。なかでもお気に入りの料理を「撮ってきた」と夫が見せてくれたのはナスの写真。それを揉んで妻の手にかざすと、小ナスが出てきて、写真からは消えているという驚きのマジック!結局「お気に入りの料理」の答えは、「ナスの煮びたし」だった。
気持ち的にはもう、妻と離れたくない夫。しかし「せっかくのチャンスだから」と妻が後押ししてくれ渡米し、毎晩、どちらかが寝落ちするまで電話をつなぐ日々が始まった。
ラスベガスでは、一晩で120万円稼ぐ日もあったという順風満帆なマジシャン生活。しかし4カ月ほどが経ったある日、周りに不幸があって、妻は深く落ち込み、浮上できずにいた。そんな妻を励まそうと、夫はひとまず帰国。あるキッカケで日本に留まることを決意したというが、その答えはこの中にあると言い、ぺしゃんこのペーパーバッグから取り出したのは…またしてもナス!結局、ナスの煮びたしが決め手となり、夫はお金や名声よりも愛を選んだという。
新婚生活は幸せそのものだが、プロポーズがなかったのが心残りだと妻。しかし夫も、せっかくの機会だからと、妻に内緒で指輪を用意!プロポーズの言葉を述べ、再びケースを開けると…指輪がない!「消えたわけじゃなく、移動しただけ」と夫が示したその先はまさかの…?世紀のサプライズマジックに妻が大感動した。
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