「プロレスは自分の心の奥底にずっとしまい込んでいた」
━━なぜ輝かしい経歴を持ちながら、30歳を目前にして柔道からプロレスへと転向したのか?
ウルフ「柔道でオリンピック優勝して結果を残したらいつかはプロレスの道に進みたいと思っていて。パリオリンピックが終わった時に『柔道でやり残したことがなくなった』と感じたので気持ちが強くなりました。(柔道現役時代から)プロレスは自分の心の奥底にずっとしまい込んでいた感情だった。引退すると決めて、その感情がぶわっと前面に出てきた時は自分でもびっくりしました。プロレスを好きになったきっかけは大学生の時にプロレスを見たこと。試合以外のところでも生き様を表現するという点でプロレスがトップ中のトップだと感じた。マイクパフォーマンスもSNSの発信とかも全て含めてプロレスで、そういったところに魅力を感じた」
大学生の頃からプロレスラーたちの生き様に心惹かれていたウルフ。しかし、プロレスの練習をする中で“柔道の癖”が抜けないという。
ウルフ「柔道は足を地面から離さないように『すり足』で動くので僕は無意識にやってしまう。また、柔道は構えが小さいですが、プロレスは組手ではなくヘッドロックをしたりするのでそれに見合った構えに変えていく必要があります」
━━柔道金メダリストという「過去の栄光」をどう捉えている?
ウルフ「これがなかったら今の自分はないと思っている。過去の栄光にすがるみたいな言葉あるじゃないですか。すがりたくはないなと思いますが、でもこれがあって今の自分がいると思う。プライドを持ちすぎて何かをする時にそれが足かせになることもあると思うが、でもこれがあって今自分がプロレスをやれているところもある」
「ちゃんと準備してきたところを皆さんにお見せしたい」
