日本は、英語能力判定テスト(TOEFL)においてアジア31の国と地域の中で29位に位置している。さらに、中学校3年生のスピーキングテストでは6割が0点というデータも示された。
春日はまず、日本人に英語力がつかなかった理由の1つ目として、1980年代から1990年代の学校における英語教育を挙げた。当時は会話ではなく試験が目的だったため、実際に使える英語ではなく文法と英単語ばかり教えられていた。その結果、正しい文法を意識しすぎて会話として不自然な英語を学ぶことになったという。近隣諸国と英語力の差がついたのもこの時期であると説明した。
続いて、もう1つの大きな理由として提示されたのが、1980年代から1990年代のテレビ番組である。春日は、当時のテレビ番組が作ったある「しくじった空気」が問題だったとし、それは「英語の発音がいいとなんか笑っちゃう」というものだったと解説した。
この風潮について、澤部も「『発音よっ』って。意味わかんないですよね、このツッコミ。だからなんだっていうね。でもそれ言うとウケる」と、過去に自身も似たツッコミを入れていたことを明かした。春日は、良い発音を笑いの対象にする空気感が日本にはあり、それが日本の英語教育を遅らせた原因の1つではないかと結論付けた。これに対し澤部は、「これは反省だな」と漏らした。
さらに春日は、テレビ番組では昔から「Japanglish」という、日本語と英語をかけあわせた日本人が話す「英語のようなもの」が使われていることを指摘した。英語だと思って使っても日本人にしか伝わらず、海外で恥をかく可能性があるのだという。
春日は、テレビ番組で当たり前のように使われている「Japanglish」の例として「スキンシップ」は実際は「皮製の船」という意味、「リフティング」は「万引き」という意味であることを紹介した。この例に対し、澤部が「小野伸二さんのリフティングチャレンジ~!」とテレビでの使用例を挙げると、スタジオからは「万引きチャレンジじゃん」と笑いが起こった。
また、1990年代に流行っていたJ-POPにも、海外では意味のわからない英語タイトルが複数あったと春日は指摘。あえて意味の分からない英語にしている場合もあるとしながらも、テレビが当たり前に海外で通じない英語っぽい言葉を流していることも、日本人が英語を喋れなくなった原因の1つではないかと締めくくった。
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