日本代表のDF渡辺剛(フェイエノールト)が、10月の代表ウィークを前にオランダ・ロッテルダムで敢行した密着取材で、チームメイトの久保建英(レアル・ソシエダ)との秘話を語った。
DF陣に怪我人が続出し、6月シリーズから日本代表に3回連続で選出されている渡辺は、9月のメキシコ戦では相手エースのFWラウール・ヒメネスを封殺。10月シリーズも板倉滉(アヤックス)、伊藤洋輝(バイエルン)、町田浩樹(ホッフェンハイム)、高井幸大(トッテナム)、冨安健洋(無所属)などがコンディション不良で不在とあって、10日のパラグアイ戦で3バックの中央を任された。
この状況を本人は、「1、2年前はワールドカップとの距離感がまったく掴めない立ち位置だった。選ばれても途中出場もなしだったり、ベンチ外の試合もあった。でも、ここ数か月でワールドカップのチャンスが見えてきた。今は怪我人が多いですが、彼らが帰ってきてもスタメン争いができる可能性が見えてきた」と大きなチャンスと捉えている。
ちなみに、日本代表で一番よく喋る選手は、「ダントツで久保建英」とのこと。「彼は一生喋ってる。代表活動中はずっと一緒にいる。仲が良いですね」と笑顔を見せた。
中央大学時代にFC東京の特別指定選手だった当時21歳の渡辺は、当時17歳の久保とFC東京U-23でJ3リーグを一緒に戦った経歴を持つ。その後はトップチームでもチームメイトになっており、「僕が全然ダメな時も知っているし、彼が苦しんでいる時も知っている。だから代表で一緒になると嬉しいですね」と語る。
その久保に関しては、特別なエピソードも告白した。久保のレアル・マドリード移籍が決まった2019年、渡辺はサイン入りスパイクをプレゼントされたという。その時に当時18歳の久保は、「お金なくなったらこれ売っていいよ。高くなっていくから」と冗談交じりに語ったそうだ。このエピソードを渡辺は、「忘れられないですね」と振り返る。
10月14日のブラジル戦は、奇しくも会場が東京スタジアム(味の素スタジアム)。FC東京で苦楽を共にした渡辺と久保は、かつてのホームスタジアムでともにピッチに立てるか。
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