見えないうえに殺傷能力は最強。高速ジャブとオープンフィンガーグローブという最高の相性で倍増された破壊力に実力者が為す術もなく1ラウンドKO負け。その破壊力を識者は「鈍器で殴られたよう」と評し、“倒せるジャブ”にファンからも「バケモノ」「ジャブで?笑」と驚きのリアクションが相次いだ。
11月2日、両国国技館で開催された「RISE WORLD SERIES 2025 FINAL」。伊藤澄哉(戦ジム)とYURA(ダイアタイガージム)の対戦は衝撃の1ラウンドKO劇。急遽カード変更で行われたオープンフィンガーグローブマッチ(OFG)戦で、YURAが得意のジャブで2度のダウンを奪い“106秒”で勝利を収めた。
急遽決まった「BreakingDownの優等生」と「地下格闘技生まれの根性派」の対戦。当初、YURAはRISE世界スーパーライト級王者チャド・コリンズとの「GLORY×RISE LAST FEATHERWEIGHT(-65kg)STANDING TOURNAMENT」が予定されていたが、コリンズの負傷欠場により、伊藤が強行スケジュールにも関わらず“漢気”で代役参戦。しかもOFG戦に挑むこととなった。
試合はゴング直後から居合抜きのような緊迫感あふれる距離の探り合い。YURAがローやスピードのある左右のストレートを見せ、伊藤の右に得意の左ジャブで迎撃する。
伊藤陣営から「ジャブ警戒しろ」の声が響くが、言葉どおりジャブが鬼門だった。伊藤の左に対し、YURAが至近距離からテンポ良く2発の左ジャブを当てると、伊藤は前からガクッと崩れ、開始わずか1分で最初のダウン。立ち上がった伊藤はフラフラとロープを伝うような動きで、効き方が“単なるジャブ”ではない。ファンからも「おいまじかジャブだぞ」「え、全く見えなかった」「えぐすぎだろ」とどよめきが起きた。
伊藤は被弾時に左目を痛めたか、顔をしかめながらリングに復帰。一気に前に出て猛攻に出るがパンチは空を切り、ガラ空きのガード中央へYURAの高速左ジャブが突き刺さる。ABEMAの解説・一馬が「(伊藤は)左目を手で隠す仕草をしているので、恐らく左目にダメージがある」と指摘した直後、まるで答え合わせのように再び左目を狙い澄ました左ジャブが炸裂。腰を落とした伊藤は俯いたまま立てず、わずか1ラウンド1分46秒で決着した。
“トップランカーの伊藤相手にジャブだけで勝利”という衝撃の結果に、ファンも「バケモノやん」「OFGだと最強だな」「ジャブで?笑」と騒然。その一方で、伊藤には「緊急参戦だからしょうがない」「前回の試合のダメージが残ってるね」と、短いインターバルでの参戦をめぐる擁護や疑問の声も上がった。
一馬は「反応できない速さはどうしようもないですから…他にいない才能の持ち主」とYURAのジャブについて言及。さらに相手をいとも簡単に沈める攻撃力に「鈍器で殴られているよう」と評した。これでYURAは3戦連続1ラウンドKOという圧倒的な強さを見せつけ、来年3月開催予定の「RISE ELDORADO 2026」フェザー級トーナメント準々決勝へ駒を進めた。
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