映像分析 クマ潜む“好きな場所”ってどこ?
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 自宅の庭や駐車場でクマに襲われる被害が増えています。住宅地に現れるクマは、どこに潜んでいるのでしょうか。

【画像】住宅の“危険な場所”が判明…クマが好む潜伏場所とは?

住宅の“危険な場所”判明

箱ワナに入った2頭の子グマ
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 住宅の庭に設置された箱ワナに入った2頭の子グマ。何か遠くを見ている様子が伺えます。目線の先にカメラを向けると…。

別の箱ワナには親グマ
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 別の箱ワナに親グマと思われるサイズの大きなクマが。クマは激しく音を立てながらワナの中で暴れています。

 この映像が撮影されたのは宮城県大崎市。住宅の庭先に3頭ものクマが同時に現れました。

 クマは映像が撮影される2週間ほど前から、近所をうろついていたといいます。

 晩秋を迎えるなか、住宅地で人が襲われる被害が相次ぎます。

自宅の庭先でクマに襲われけが
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 栃木県鹿沼市で74歳の男性が、自宅の庭先でクマに襲われけがをしました。

クマが好む“潜伏場所”は?

 クマは住宅街のどこに隠れているのでしょうか。

 住宅近くに出没するクマの動きを上空から捉えた映像を入手しました。

通りには行き交う無数の車
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 多くの住宅が立ち並び、ところどころ緑も目立ちます。通りには行き交う無数の車に、庭先で作業をしている人の姿も。山形県山形市、どこにでもある住宅街の日常です。

クッキリとクマの足跡
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 しかし、人が歩くすぐ隣の畑にはクッキリとクマの足跡が残っています。

 足跡の先にある住宅周辺は警察官などが集まり、物々しい雰囲気に包まれています。クマは、この辺りに潜んでいるとみられます。

住宅周辺は警察官などが集まる
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 すると茂みの草が揺れ、クマの姿が。

 クマは塀に登ると、隣の家の庭先に侵入します。慣れた様子で庭を歩くとクマはその後、住宅の裏側に姿を消しました。

塀の上にクマの姿が
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 岩手県盛岡市では20日、りんご園の倉庫にクマが侵入。多くのスタッフが懐中電灯でクマの姿を探します。

リンゴ園の倉庫
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 辺りには住宅も立ち並ぶということもあり、現場は緊張感に包まれます。

 しばらくすると、クマの姿を発見。人を一切気にすることなくリンゴを食べ続けます。現場では吹き矢に使う麻酔も用意されます。

 緊迫の一部始終をカメラが捉えました。

 盛岡市のリンゴ園の倉庫に侵入した1頭のクマ。辺りには住宅も立ち並ぶということもあり、現場は緊張感に包まれます。

リンゴを食べるクマ
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 クマは、ひたすら倉庫の中にあるリンゴを食べ続けます。ライトに照らされても全く動じることはありません。

麻酔用の吹き矢
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 しばらくクマとのにらみ合いが続き、麻酔用の吹き矢が用意されます。

 そして、吹き矢はクマに当たりましたが、そのまま動き続けます。麻酔を打たれてもなお、リンゴを食べ続けます。

麻酔命中後もリンゴを食べ続けるクマ
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 数分後…。

ついに麻酔の効果があらわれた
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 ついにクマに麻酔の効果があらわれました。クマは大人4人がかりで運び出されました。

体長は約150センチ、重さは100キロ超
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 現場に居合わせた岩手大学の山内貴義准教授によると、体長はおよそ150センチ、重さは100キロを超えていたといいます。

 専門家は、住宅地で特に注意が必要な場所を指摘します。

岩手大学 山内貴義准教授
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山内准教授
「生垣や塀など下のほうをつたって、身を隠しながら移動。うっそうとした茂みが近所にあった際は、一時的にクマが休んでいる可能性。最大級警戒する必要がある」

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