中国政府は、日本への渡航自粛を呼びかけ、日本産水産物の輸入を事実上停止した。この措置は日本国内に影響を与えている。丸ウロコ三和水産の山崎和也社長は「輸出の再登録など準備を進めていた。今の状態は逆戻りになる。今後は中国に対する販売は、少なくみて仕事を進めるしかない」と語った。
一方、中国では日本からのホタテを待ち望む声も。日本料理店「東也」店主の谷岡一幸さんは「ホタテを皆さんに届けたいと心待ちにしていたが、取引先からは日本に返されてしまったと聞いた。我々にとっては、来年事業を継続できるかどうか死活問題」とその苦境を明かした。
日本側は、事態の沈静化を図るべく、日本外務省アジア大洋州局の金井正彰局長を北京に派遣した。しかし、ここでも問題が起きた。『両手をポケットに入れ、激怒している中国側に対して謝る日本側』に見えるシーンが拡散。中国のSNS では「舎弟が組長に挨拶しているみたい」「大国の風格があって、かっこいいですね」といったコメントが見受けられた。実はこれ、日本の局長が通訳に耳を傾けたとされる場面で、日中間での調整がないまま撮影されたものだという。
また、中国からの渡航自粛受け、日本の観光業にも打撃を与えている。以前ABEMA的ニュースショーで取材した大阪・西成で民泊を経営する大阪華商会の林伝竜オーナーは「600件くらいキャンセルされました。99%中国人です」と語る。さらに、「こんなに大勢の中国人が来なかったら、もう旅館業がみんな困っている。誰が悪いか良いか、僕は判断できない。政治の話は何も言えないけど、ただ(日中)仲良ししてほしい」と日中関係の改善を願った。
中国政府「誤った発言を直ちに撤回すべきだ」
