チームみらい党首・安野貴博議員
【映像】「素晴らしい提案」と言われ笑顔でうなずく安野議員(実際の映像)
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 25日の参議院総務委員会で、チームみらい党首の安野貴博議員が初質問に立ち、AI学習にNHKを活用することについて質疑を行った。

【映像】「素晴らしい提案」と言われ笑顔でうなずく安野議員(実際の映像)

 安野議員は「適切な制度設計を行えば、AIには日本の勝機がある」としたうえで、「日本の文化、習慣等をふまえた信頼できるAIを作るための課題は、学習データの量と質にあると考える。現在、AI開発の現場においては、良質な日本語データ、日本に関するデータが不足している。AIが文章だけでなく音声や映像などさまざまな種類の情報を扱えるようになってきている中で、テキストデータだけでなく質の高い音声データや映像データが求められている」と指摘した。

 そして「ここで私が注目しているのがNHKが保有する過去の放送アーカイブだ。NHKの映像や音声は正確な日本語、地方の方言、日本の歴史や伝統文化を記録した、まさにデジタル時代の国家資産だ」と述べた。そしてイギリスの公共放送BBCがAI研究用に学術機関に提供している例を挙げ、「いっぽうでNHKではこうした活用がほとんど進んでいない。これは極めて大きな機会損失だ。国防や行政の現場でも安心して使える国産のAIを育てていくためにもNHKのアーカイブデータのような日本語や日本に関するデータを活用しやすくするための法制度の整備、環境整備が必要ではないか」として、総務大臣に「総務省としてどのように主導していくか?」と質問した。

 林芳正総務大臣は「総務省におきまして、我が国企業の信頼できるAIの開発力強化を支援すべく、NICT-情報通信研究機構、ここがAI学習用の日本語データを整備、拡充していて、企業などにこれを提供する取り組みをやっていて、これをまずは進めていく。そしてNHKが保有する放送番組等のデータは貴重な資産で、AI開発という観点で活用されるのは大変意義の深いことだ。いっぽうでNHKがデータを研究開発用に外部提供するか否かは、NHKが公共放送としての役割を踏まえつつコスト負担、権利者の保護などふくめ自ら検討を行って判断すべきものと考える」と答えた。

 安野議員は「NHKのデータ、非常にこれからのAI時代において貴重なものになると思いますので、ぜひ活用が進むよう検討をお願いしたい」と述べた。

 そして安野議員の次に質問に立ったのは、NHKから国民を守る党を離党したばかりの斉藤健一郎議員。斉藤議員は「先ほど隣の安野委員のほうからNHKの持っている財産を提供してはという、非常に素晴らしい提案で、NHK問題をずっと取り扱ってきた私としてもいっしょにやっていけたらと思っています」と話すと、隣に座る安野議員も笑顔を見せ、何度もうなずいていた。

 斉藤議員は、NHKの非常勤経営委員の高額報酬問題などを追及した。(『ABEMA NEWS』より)

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