参政党・梅村みずほ議員
【映像】「辛らつな言葉で申し訳ない」と大臣を猛批判する梅村議員(実際の様子)
この記事の写真をみる(2枚)

 日本に住むイスラム教徒から土葬墓地の整備を求める声が上がるなか、27日の参議院厚生労働委員会で土葬をめぐって議論が交わされた。日本では火葬率が99.98%だが、イスラム教では火葬が禁じられている。

【映像】「辛らつな言葉で申し訳ない」と大臣を猛批判する梅村議員(実際の様子)

 参政党の梅村みずほ議員は「日本は湿度が高く、国土が狭い。災害も激甚化、頻発化している。大きな災害が起こった時にご遺体が露出するかもしれない」などとして「外国人に配慮して土葬墓地を整備してほしいという要望も出てきているが、むしろ日本の環境変化を鑑みれば公衆衛生上よりいっそうの土葬規制さえ必要と考えるが、いかがか」と質問。

 上野賢一郎厚生労働大臣は「これまで埋葬で周辺環境の影響により公衆衛生上の問題が生じているとは把握していない。各自治体で公衆衛生上必要な規制が行われているものと考えている。墓地の整備等は各自治体におきまして地域の風習や住民が信仰している宗教の状況、墓地の候補地や周辺環境など踏まえつつ、住民感情にも配慮いただきながら丁寧に検討、調整いただきたいと考えている」と答弁した。

 梅村議員は「地方(自治体)も苦しい。地方としては法として“土葬もできるよ”という立てつけになっているので、じゃあやろうかとなった時に地方の裁量でできてしまうというところがある。でも住民の方からは不安の声、外国人の方からはどうしても土葬を作ってもらわないといけないんだというご要望、板挟みになっている」としたうえで「国としてこの際、土葬を原則禁止としてはいかがか」と迫った。

 これに対し上野大臣は「各自治体で必要な規制が行われるものと考えている。現在、土葬を禁止するということは考えておりません」と否定した。

 梅村議員は「あのう、私、論語が好きなんですけどね。『人にして遠き慮り無ければ、必ず近き憂いあり』っていう言葉があるんですよ。政治っていうのは遠く遠く先々のことも考えて、今やらねばいけないことを考える必要がある。今の大臣のご答弁というのは大変
辛辣な言葉で申し訳ないんですけど、ご発想が平和だなと思っております」と批判。

 そして「高市内閣は外国人政策をきっちりやると伺っている。日本で人生を終えるんであれば火葬か、高額の自己負担になるが国際遺体搬送であると、入国の前にしっかりお示しして、それに同意してくださった方が日本で根をおろして生活ができるというふうにする必要がある」と訴えた。

 さらに梅村議員は引き下がらず、「上皇陛下が天皇陛下在位中、平成25年に宮内庁から出された資料では、天皇皇后両陛下のご葬儀の在り方について、御陵の簡素化という観点も含めて火葬によって行うことが望ましいという両陛下のご意向を示されている」とし、「土葬を拡大させるということは、こうした陛下のお気持ちとは真逆の発想ではないかと考えますし、国民感情を鑑みても日本国としても決してあってはならない考えだと思うが、大臣いかがか」と質問。

 上野大臣が「天皇皇后両陛下の当時のお気持ちというのは私も承知をしておりまして、今後の御陵、ご葬儀の在り方についてのご意向を示されたものと承知している」と答えると、梅村議員は「承知しているかどうか聞いているんじゃないんです。上皇、上皇后両陛下がご在位のときにこれほどまでに国民のこと、我が国のことを考えてくださっているということがお示しになられているのに、私たちは押しの強い意見を諾々と飲んでいかなくてはいけないのですか」などと最後まで納得いかない様子だった。(『ABEMA NEWS』より)

この記事の画像一覧

 

この記事の写真をみる(2枚)