今年の新語・流行語大賞のトップテンに「オールドメディア」が選ばれた。表彰式には“名付け親”とされる自民党の青山繁晴参議院議員が登壇。青山議員は共同通信の記者出身で、古巣を含む媒体を「オールドメディア」と命名した意図について語った。
青山議員は司会者から「受賞者は2011年7月に配信した動画サイト『青山繁晴が答えて、答えて、答える!』の中で『オールドメディア』と発言。オールドメディアの名付け人の参議院議員であり作家の青山繁晴環境副大臣です
」と紹介され登壇。
受賞の感想を問われ、「わたしはオールドメディアと名付けた当の共同通信の記者出身で18年9か月おりました。わたしの土台にもなっております。したがって批判とかまして皮肉で申したのではなく、端的に言うと、私のところに来る記者は若い記者がとても多いこともあって、その若い記者諸君がやがて中堅、中年になって家族にお金も沢山かかるときに既に『今のメディアの会社の大半はないよと、会社が無くなってしまう懸念があると、そういうことにちゃんと立ち向かって、自分の足で歩いて自分の手で情報をとって、ニューメディアとの対比ではなくて報道の本来の使命が果たせるようになってほしい』ということで14、5年申し続けてきました。今年確かにオールドメディアという言葉がよく使われましたが、正直私の申した真意とは少し違う文脈もあるとは思っています。でも言葉というものは当然、私は作家でもありますので、一人歩きすることがむしろ大切なので、これによって情報というものの根本、あるいは情報で成り立っている民主主義の根本をみんなが考えていただくきっかけになればいいなと考えています。本日は誠にありがとうございました」と述べた。
司会者から「SNSで『オールドメディア』という言葉を発信した時の反響はどうだったのか」と問われると、青山議員は「最初はあまりなかった。だから逆に14、5年間も言い続けてきたといえると思う。14、5年前はまだ大きな大きなマスメディアという会社が危機を迎えるというのは━━例えば、新聞の購読数もとても多かったが、今はもうとにかく60歳、70歳の方々でないと新聞を定期購読していないという現実がありますから。時代の進展と共にこの言葉の意味も、みんなに、考えるきっかけになっていったのではないかと思います」と話した。
さらに「この言葉(オールドメディア)は今後どうなっていくと思うか」と問われ、青山議員は「ニューメディアという言葉との対比で言ったのではないので、本当はオールドがとれて、あるいはニューメディアとのいわゆる二分法になるのではなくて、情報の民主化でもありますから、インターネットというのは。僕自身が誹謗中傷に直面していますし、インターネットのダークサイド大きいですけれど、それでも情報をみんなで共有できるようになったので、その方向で進んでいけばオールドメディアという言葉が、むしろよい意味で消滅する時代になればいいと思います」と語った。(『ABEMA NEWS』より)
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