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 そして、ここに住むことを決めた背景には、夫婦の切実な思いがあった。

「子どもがなかなかできなかったんです。諦めて、“いいじゃん、2人で山の中で犬と一緒にのびのびと”って思って、ここを買った。その直後に(妊娠がわかり)『学校どうする?』って(笑)」

 子どもを持つことを諦め、夫婦2人と犬とで山暮らしをしようとこのポツンと一軒家を購入した。しかし、家を購入したその直後に妊娠が発覚するうれしい誤算が。長女に続き、次女も生まれ、今では親子4人で賑やかな生活を送っている。

 この一家は、そのライフスタイルにおいても自由を謳歌している。自宅横には巨大なキャンピングトレーラーを所有しており、北海道まで1カ月間の旅に出るという。子どもの学校が休みになる夏休みを利用し、仕事の農閑期を挟んで北海道での乗馬などを楽しんでいる。

 子どもたちの通学は、山の麓のバス停まで送り迎えが必要だが、夫婦は娘たちには「子どもがどう思うかは自分たち次第」「グローバルに生きてほしい」と考えており、色々な場所へ連れて行っているという。

 また、この山暮らしは一家だけにとどまらない。男性の両親も息子夫婦が移住した1年後に麓の町に移住しており、孫の世話をしたり野菜を分け合ったりと、自然豊かなこの地でセカンドライフを満喫している。

 この家族の姿に、林は「好きなことを自由にやっている方だと思っていたら、家族まで巻き込んでみんなを幸せにしている。改めて自由に生きる尊さを感じました」と、感動していた。

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