——その内面や感情を表現する上で、意識されたのはどんなところでしょうか?
濱尾:いちばん心を開けるはずの丁子に対して、ずっと開けないままで来てしまったこと。それが内側にフラストレーションとして溜まり続けている状態でいることが大事だと思っていました。
ずっとモヤモヤや苦しさがへばりついたままで、しかもそれはわかりやすいものじゃない。そういう苦しさにずっと苛まれてきた。だからこそ桜とぶつかり合ったことや、梅宮と丁子がぶつかっているのを見て、心がやっと開けていって、何かを誰かに明け渡すことや頼ることができるようになっていく。そういう感情の変化なのかなと思っています。
——劇中で丁子と一緒にご飯を食べているシーンで、十亀だけスカジャンを脱いでリラックスしているシーンも印象的でした。友達として接しようとしてもできないもどかしさのようなものがあって。
濱尾:そのシーンは、スカジャンを脱ぐのはどうかと自分から提案しました。丁子と十亀は根底では友達同士なので、2人きりの時間もあっていいじゃないですか。獅子頭連ができる前から一緒に食べていたと思いますし、だからこそそんなときくらいは(獅子頭連を抜きにして友人同士に)戻りたい。余計なものを捨てて楽しみたいけれど、丁子はそうじゃないというシーンですね。
——獅子頭連のジャケットを脱ぐ、あるいは脱がせたりするところも、物語のキーポイントですよね。丁子との関係性は、どんな面を意識されたのでしょうか?
濱尾:根底では友達同士である、ということを大事にしたつもりです。十亀は獅子頭連という組織でナンバー2ではありますが、そういう関係性の前に(丁子と)友達同士であるという部分がないと、薄くなってしまうので。仲の良い友達だったという過去の記憶が、十亀の中に流れていることを意識しました。
——作品全体の共通認識として、原作を踏襲しつつも「コスプレにしないこと」という意識があったと伺いました。
濱尾:原作漫画のファンである中高生にも大人の方へもしっかりと伝わるように、外見も大切にしつつ、心の部分はしっかり芝居で伝わってくれることを信じていたという感覚でしょうか。
「僕らが真剣に演じていれば…」アニメ『ウィンドブレイカー』1・2期放送回一覧(動画リンクつき)
| 話数 | サブタイトル(タップで動画へ) | 見どころ |
|---|---|---|
| 1 | サクラとフウリン | 桜の大立ち回り |
| 2 | 憧れのヒーロー | 意外とお茶目な蘇枋 |
| 3 | 頂に⽴つ男 | 獅子頭連との悶着! |
| 4 | 衝突 | 蘇枋の煽り力の高さ |
| 5 | 優しい男 | 「大人の階段のぼろうか」 |
| 6 | その背中を追って | 柊と佐狐の思い出 |
| 7 | 負けられない戦い | ありし日の兎耳山と十亀 |
| 8 | 思いを継いで | 吹っ切れた十亀 |
| 9 | 梅宮の流儀 | 器を見せた頭突き |
| 10 | 対話 | 梅宮、「対話」を語る |
| 11 | 新たな級友【とも】 | 桐生&柘浦が大暴れ! |
| 12 | 頼られる者 | 桜、名前を呼ぶ |
| 13 | 友のため | 杏西のため動き出す1-1 |
| 14 | 怒り | 梶の一喝 |
| 15 | 決着 | 2年級長の貫禄 |
| 16 | Re:start | 「好きだからだよ」 |
| 17 | 先輩の教え | 動転梶の全力パンチ |
| 18 | 居場所 | 納豆拒否蘇枋 |
| 19 | 密かな想い | 恋愛センサー大活躍 |
| 20 | 宵の街 | 空から降ってきた美女 |
| 21 | 共同戦線 | GRAVEL登場 |
| 22 | Shall We Dance? | オトメ強い椿野 |
| 23 | 救いの手 | 椿野、「対話」を実践 |
| 24 | 嵐のあと | 棪堂が見せた力の片鱗 |
| 25 | 誰が為の強さ | 棪堂よりも強い男 |







