指導するのはスポーツ吹矢振興協会・最高位七段位の師範で、吹矢ドクター&マイスターの肩書を持つ下野和朗氏(73)。「吹き矢をやっていると腹式呼吸を使ってますから、全身の循環が良くなって若さを保てる」と若さの秘訣を明かした。

 下野氏が吹き矢を始めたのは18年ほど前。矢が的に当たる音に魅了されたそうで「クマに向けて吹く矢と競技は別物。動く標的に当てる難しさ、さらに競技とは比べものにならない緊張感があるはず。それでも呼吸の整え方、動作の基本は同じだ」と語った。

 吹き矢のコツについては「吹き矢は肺活量が必要かというとそうではなく、この筒の中の体積は160ccしかないので、わずかな空気を瞬間的に出す。『ふぅ~』じゃなく『フッ』。軽く短く吹くと矢は時速100キロを超える。たくさん(息を)吹いても、もう矢は出ている。だから軽く吸って『トン』の方が速い。深めにくわえて、ちょっとアゴを引いて。『フッ』というように、なるべく軽く、短く」と解説した。

 参加者たちも普段から練習をしているそうで、六段位の男女は「テレビ見ているときとかでも『フッフッフッ』」「お風呂入っているときも『フッ』。お風呂の水が『ふわっ』(と動く)」と語った。

 スポーツ吹き矢は礼を重んじる。標的に敬意を示すためで、一連の決まった所作も得点に加算されるほど。楽しいスポーツの中に武道の遺伝子が引き継がれているのだという。

 下野氏は「所作をやりながら礼法を重んじる。やっぱり吹き矢は気持ち。技よりもメンタル、心が大事。吹き矢は呼吸。呼吸が乱れると矢は乱れる」と説明した。

千原ジュニアも「これはやりたなるわ!」と絶賛
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