旅のスタート直後、くるまは見慣れた食べ物しか口にしようとしなかった。行き先を調べる時も、インターネットの情報に頼ることが多かった。しかし、旅が進むにつれ、くるまはその土地ならではの食を積極的に楽しみ、地元の人に聞き込みをし、初めての世界に挑戦していった。くるまの言葉通り、「変われたか、変われなかったか」という二択の質問の答えとしては「変われなかった」のかもしれない。しかし旅は、くるまの世界を少しずつ押し広げていった。
そして、旅を通して、確実に変わったこともあった。出発前のインタビューでくるまは、コンビニのホットスナックが大好きだと話し、「帰国した時、からあげクン用意しておいたほうがいいですか?」と聞かれると「用意していたらたぶん泣くと思いますね」と、帰国後の食事に「からあげクン」を熱望。しかし、日本に帰国する直前、「日本に帰ったら何を食べたいか」という質問に、くるまが挙げたのは「モモ」だった。モモはチベット発祥の蒸し餃子で、今回の南アジア旅ではインドやブータンで食べる機会が多くあった。ちなみにゴール前、くるまがこの旅で最後に食べた食事もモモ。大好物になったモモを恋しく思いながら、くるまは帰国の途についたのだった。
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