【写真・画像】参政・神谷代表「なぜ日本では多くの中国人の方がキャッシュで不動産を買えるのか?」「現金はどこから来ているのか?」 片山大臣の回答は 1枚目
【映像】委員長が「あっ!」2大臣が起立した瞬間(実際の様子)

 15日の参議院予算委員会で、共産党の山添拓議員の質問への「回答者」をめぐって混乱が生じた。

【映像】委員長が「あっ!」2大臣が起立した瞬間(実際の様子)

 山添議員は国連による「SDGs(持続可能な開発目標)の達成に軍事費の増加がどう関わるか」という報告書を引き合いに出し、「『国際社会は軍事費の増大はより大きな平和をもたらさないという厳しい現実を直視しなければならない』という指摘を総理はどう受け止めますか?」と問いかけた。

 高市早苗総理への質問だったが、藤川政人委員長はなぜか「小泉防衛大臣」を指名。山添議員は「あれ? 防衛大臣?」と戸惑う様子を見せた。

 だが、ここで藤川委員長が「あっ!」と声をあげる珍しい出来事が。

 なぜか直前まで山添議員と議論していた茂木敏充外務大臣が立ち上がり、質疑に応じようとしたのだ。藤川委員長の声に気づいた茂木大臣はすぐさま小泉進次郎大臣に回答を促し、議場内では笑いと戸惑いの声が漏れた。

 小泉防衛大臣は「軍事費の話でしたので」としたうえで「まず山添先生の思いは、ぜひ言うべき相手を考えていただきたい。というのは、例えば中国は今20年間で約7倍、軍事費防衛費を増加させていますし、この3年間で見ましてもわが国の防衛費の伸びをはるかに上回る軍事費防衛費を増強させている。ですので、そういったことを前提として我が国として何もせずにいた時の一方での軍事バランスが地域で崩れて、わが国の抑止力や対処力が向上しない中で、この日本の防衛に対して日本を侵攻すれば“取れる”とかそういった誤解をさせてはならない。そのための防衛力の整備は日本の抑止力をむしろ向上させることになると考えておりますので丁寧に説明をさせていただいてご理解を得られるようにしていきたいと思います」と答えた。

 さらに、山添議員は「防衛大臣、私は防衛大臣に通告したわけではなかったんですが」としたうえで「しかし日本の軍備の拡張は限界があります。憲法9条の下での制約があります。『周りがどうだから』といっていくらでもやってよいということにはならないんじゃありませんか?」と質問。

 小泉防衛大臣は「これは山添先生とたびたび委員会でもやらせていただいているんですが、よく日本のことを“ミサイル列島”とかいった形の前提を、まるで他国の今の軍事費の増強を置いておいて、日本だけが一方的に防衛力を増強させているかのような前提に立った議論は不正確でありますので、そこについてまず前提の認識を合わせた上でご議論をさせていただきたいという思いから今のような発言をさせていただいております」と答えた。

 山添議員は「憲法9条について何ら言及もないこんな危ういことはないと思います。それでは果てしない軍拡競争だと思います。一方で軍事費の増加と他方でSDGsの財源不足、2つの方向を転換させることが人類の生存に不可欠だと。この国連の指摘を重く受け止め『大軍拡ありき』を転換するよう強く求めて質問を終わります」と述べ、高市総理の受け止めを聞くことのないまま質疑は終了した。

ABEMA NEWS)