
日中関係の緊張を背景に、日本と中国を結ぶ航空便では減便や欠航が相次いでいます。一方、日本から台湾へ向かう旅行者は増加していますが、10月から変わった渡航手続きを巡り、現地でトラブルが相次いでいます。
【画像】「入境カードが必要」二次元コードからサイトにアクセスし登録すると…
無料のはずが…高額な手数料
「あ、これ、むしり取られちゃったんだ。だまされちゃったんだっていうふうになるので、こういったこと本当になくなればいいなと思いますね」
こう話すのは先月、旅行で台湾を訪れた20代の女性。思わぬ手数料を要求されたといいます。女性の身に何が起きたのでしょうか?
コロナ禍以降に増加しているのが、台湾を訪れる日本人旅行者。都内の旅行会社でも、去年の同じ月に比べて5割近く増えています。
三普旅行社 中村智彦課長
「中国の情勢が良くなかったり、他の方面に切り替えようかという動きはある」
台湾旅行の際に必要となるのが「入境カード」。これまでは主に紙で申告されてきましたが、今年10月からオンラインでの事前登録が必須となりました。
訪問の3日前から登録することができ、現在は無料ですが、先ほどの女性はこう話します。
「入境審査の列に沿うように広告のバナー、旗が立っていた、何本も。そのバナーに『入境するには入境カードが必要ですよ』と記載があり、その手続きには『このURLから行ってください』と書かれていて、最後の画面で『残念ながら、あなたの提出したパスポート情報の場合は手数料がかかります』という画面が出て」
台湾に到着するまでオンラインによる事前申告が必要だと知らなかったという女性。審査の列に並んでいた時に看板に気づき、台湾当局が用意したものだと思ったといいます。
その後、二次元コードを通じてサイトにアクセスし、登録を行いました。しかし、アクセスしたのは公式サイトではない別のサイト。無料で手続きが可能な申告に手数料が発生し、女性は50USドル=日本円でおよそ8000円を支払いました。
台湾当局「偽サイト気をつけて」
こうしたサイトに誘導され、手数料を要求されるトラブルは相次いでいて、台湾側もホームページで注意喚起しています。
「最近、偽の台湾の入国カードホームページが出現しており、偽のホームページに誘導され、フィッシング詐欺に遭った方がいるようです。入国カードは無料で、ドメイン名は実際のホームページであるかどうか確認した上で、被害に遭わないよう気を付けてください」
旅行会社も余裕をもって登録するよう呼びかけています。
中村課長
「(訪問3日前以降)なるべく早めに申請していただくのがいいと思う。公式サイトが正式なところなので、それ以外のサイトからは申請しないことが一番の呼びかけになる」
(「グッド!モーニング」2025年12月16日放送分より)
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