アプリストアの変化で「価格面」も変わるのか?

アプリストア新規参入が可能に
拡大する

━━ユーザー側にはどのような影響があるのか?

「ユーザー視点として変わるのは大きく2つ。1つ目がアプリストア、2つ目がブラウザと検索エンジンだ。まずはアプリストアは便利なアプリが増える点が利用者にとって大きい。背景として、今までAppleとGoogleがそれぞれ作っている大きなアプリストアがあり、新しい事業者が参入することは難しかった。加えて、アプリストアにアプリを出す時に、審査を通らないとアプリを出せなかった。だが、スマホ新法が施行されたことで『新しい企業がアプリストアに参入してもAppleとGoogleは妨害しない』という禁止事項ができ、新規参入が可能になった」

━━アプリストアの変化で「価格面」も変わるのか?

「アプリの決済サービスが多様化される可能性が出てきた。今までは、例えばゲームアプリを提供する事業者は販売する際に最大で30%の販売手数料をAppleやGoogleに支払わなければいけなかった。しかし、今回の法律が施行されることでアプリ内だけではなく、アプリ事業者が作ったウェブサイトで払うように誘導することが可能になる。そうなると、実際に手数料が以前よりも安くなったり、払わなくてよくなるケースも出てくるため、その分アプリの販売価格が抑えられる可能性が出てくる」

━━2つ目のブラウザと検索エンジンの影響は?

「スマートフォンを新しく買ったり、アップデートする際にブラウザや検索エンジンが自分で選べるようになる。実際に新しいOSにアップデートしたiPhoneで実践していく。まず、左下にあるSafariを開くと『iOSでは、デフォルトのWebブラウザを選択することができます』という表示が出てくる。ここで『続ける』を選択するといくつかのブラウザが出てきて自分で好きなものを選べる」

━━スマホ新法のリスクは?

「自由な競争が促進される一方で新しい事業者が出てくる。今までAppleやGoogleは審査がしっかりしており、セキュリティもかなり気にしながら運営してきたが、新規の事業者の影響でサイバー攻撃やセキュリティ上のリスクやプライバシーや詐欺など、利用者を保護する仕組みが不十分になってしまう可能性もある」

ABEMA/ニュース企画)

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