
ロシアのプーチン大統領が国内外のメディアや国民の質問に答える、年末恒例の記者会見が始まりました。アメリカ主導のウクライナ和平協議が進む中、会見で何を語ったのでしょうか。
【画像】「人々の死は我々の責任ではない」プーチン大統領が年末恒例会見 週末に和平協議控え
「250万の質問が正確な情報」
ペスコフ報道官が陣頭指揮を執る中、今年もマラソン会見が始まりました。どんな小さな悩みにも答えます。出来レースとも言われていますが。

少年
「こんにちは。私はマクシム。13歳です。人々が何を本当に必要としているか、どうやって知るのですか?」

ロシア プーチン大統領
「正確な情報を手に入れるには、こうしたイベントが一番良いでしょう。250万人の質問がここにあるのだよ。マクシム君」
週末に米ロ・米宇の協議でも…
戦時体制を続けるロシア。先月は東部戦線で有利な戦況をコントロールしていましたが、今月は押し込まれています。占領していたハルキウ州の街は、ウクライナ軍によって奪還されました。こうした場所は、今月に入って複数カ所あるといいます。

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「外交で成果を上げられるよう、前線での成果が極めて重要なのです」
それでも欧米諸国による支援体制には歪も出ています。

ポーランド トゥスク首相
「今日の現金か、明日の流血か。ウクライナではなく、欧州の話です。唯一我々が下すべき決断です」
EU首脳会議では18日、ウクライナへの融資について話し合われました。900億ユーロの貸し付けが決まりましたが、原資にロシアの凍結資産を使うことは見送られています。

ハンガリー オルバン首相
「融資に見えるが、当然ながらウクライナは返済のしようがない。無駄金です」
EUと同じくNATOも足並みはそろっていません。

NATO ルッテ事務総長
「一部の同盟国が同意しない意向を示し、全会一致によるウクライナのNATO加盟は見送られます。ハンガリーとアメリカ,スロバキアや他にも出てくるかもしれません。それが実情です」
NATO加盟がないなら、ウクライナの安全をどう保障するか。派兵はしないものの、集団的自衛権のような要素を和平案に含めるかどうかが議論されていますが、結論には至っていません。
そんな状況下ですが、今週末、ウクライナの代表団とロシアの代表団がそれぞれフロリダを訪れ、ウィトコフ特使、クシュナー氏と協議を行います。
「クリスマスまでに停戦を」と迫っていたトランプ大統領は。

アメリカ トランプ大統領
(Q.ウクライナ協議の期待と成果は?)
「何かしらまとまりそうだが、ウクライナには迅速に動いてほしい。相手はロシアだ。ウクライナが時間をかけ過ぎると、ロシアは気が変わってしまう」
「人々の死 ロシアの責任ない」
全ては侵攻を始めたプーチン大統領の判断次第です。アメリカメディアの質問に対しては。
NBCの記者
「ウクライナは大きく妥協していますが、あなたはなおも戦争を口にする。きたる年の双方の犠牲の責任をあなたは背負うつもりですか?)

ロシア プーチン大統領
「人々の犠牲は我々の責任ではない。この戦争を始めたのは我々ではない。我々が拒否しているのは、根拠のない正しくない発言です。キエフ政権やヨーロッパ支援国の西側相手にかかっています。我々は和平協議にも和平解決にも前向きです」
