非情な現実を受け入れざるを得なかった莉子は、当時所属していた弱小事務所に性被害を訴えた。ところがマネージャーからは同情されるどころか「KODAMAプロと揉めたくない。面倒を持ち込むな」「色仕掛けして失敗しただけだろ?何が性加害だ」と怒鳴られ、莉子は翌日解雇されてしまう。

 守られるどころか、自分の行いに非があるかの如く責められ、切り捨てられる。莉子は「仕事に繋がるかもってあいつに近づいたのが悪い。全部自己責任、自業自得。だから仕方ない」と自らを責め、性加害という事実を否定する解離のようなメンタリティに。当然警察にも行けずに泣き寝入りだ。

 「平気」「他人事」と自己暗示をかけて表面上は何事もなかったかのように普段通り過ごしていた莉子。だが心は限界を迎え、偶然にも麻生の笑顔が映る街頭ビジョンを目撃したことで、抑え込んでいた負の感情が爆発する。

 麻生がスポットライトを浴び続けている限り「私は一生、自分の人生を取り戻せない!」という強い信念から告発を決意。ところがその告発記事はKODAMAプロによって握り潰され、KODAMAプロからは示談に応じるように圧力までかけられる。

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 すべてに絶望した莉子は示談に傾きかけるも、KODAMAプロが目の敵にする新興芸能事務所Rafaleの社長・井岡咲(柴咲コウ)との出会いによって再び証言する覚悟を決めた。常習的性犯罪者・麻生の罪を全て暴き、償わせるために。

 根本的原因・麻生の極悪非道ぶりもさることながら、芸能事務所の対応もグロテスクの極み。莉子が所属していた弱小事務所は、芸能界に絶対的権力を持つKODAMAプロに忖度し、被害者である莉子に責任転嫁。KODAMAプロも麻生の手癖の悪さを認識していながら、即揉み消しという鮮やか過ぎる手口を見せる。これまでも権力と金の力にものを言わせてトラブルの数々を闇に葬り去って来たであろうことは容易に想像がつく。

 何の罪もない一人の女性の夢と人生を壊す芸能界の冷酷な仕打ちに、SNSでは「芸能界の闇すぎる」「可哀想…実際にありそう」「終わっとるな事務所の人間も」「リアルにこんな芸能系の卵の人は多いと思う…」との声が上がっている。

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