公立学校の教員採用試験の採用倍率が、初めて3倍を割り込み、過去最低の2.9倍になったことが文部科学省の調査でわかりました。
文科省の調査によりますと、2024年度に実施された公立学校の教員採用試験で、受験者数は前の年度から7059人減少して過去最少の10万9123人、採用者数は954人増えて3万7375人となりました。採用倍率は2.9倍で、調査が始まった1979年以降、初めて3倍を割り込み過去最低になりました。
学校種別では、小学校が2.0倍、中学校が3.6倍、高校が3.8倍といずれも過去最低です。
民間企業での採用の早期化も踏まえて、試験の日程を前倒しするなどの対策をしていますが、受験者数は12年連続で減少していて、試験を実施した68の自治体のうち、47自治体で倍率が低下しました。
文科省は、大量退職などに伴う採用者数の増加などが倍率の低下に影響しているとしたうえで、新規学卒者の確保が必要だとしています。
教員採用をめぐっては、2027年度から1次試験にあたる筆記試験の共同実施を目指していて、およそ50の自治体が参加を表明しています。第三者機関が作成した問題を使って、一度の試験で複数自治体への併願が可能になる見通しです。(ANNニュース)
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