
子どもたちにモノづくりの楽しさを伝える取り組みをしているコシノヒロコさん(88)。21日、コシノさんが手がける子どもたちによるファッションプロジェクトの発表会が行われた。
コシノさんが直接アドバイスも
コシノさん
「子どもでいる間にやりたいことを思いっきりやっちゃう」
世界的デザイナーのコシノさんが東京都などと連携して開催した、子どものためのファッションイベント。
コシノさんは子どもたちに芸術や文化に触れてもらうため、去年から様々な体験プロジェクトを実施していて、今回は「ファッションムービーの制作」に挑戦した。
コシノさん
「手の込んだ、非常にきれいな洋服をたくさんご用意いたしました」
今回のプロジェクトには、コシノさんがこれまでに発表した貴重なコレクションが提供され、子どもたちはカメラマンや演出など6つのコースに分かれ、プロの講師から映像制作などを学ぶ。
動画撮影・編集コース 吉永花乃さん(中1)
「このプロジェクトで動画がうまくなって(カメラマンの)お父さんを超したいなと思ってプロジェクトに参加しました」
演出・進行コース 田中花歩さん(高2)
「プロであるコシノ先生を筆頭に、一流の皆様と共にファッションショーの裏側とか制作のやり方とかを知れることが、一番の魅力だと思っています」
普段触ることのできない衣装や機材に子どもたちは興味津々。
吉永さん
「楽しいです。でも、ちょっと重いかもしれない」
コシノさん
「ネックレスあるかな」
子どもたちがスタイリングした衣装にコシノさんが直接アドバイスする場面も。
7時間に及ぶ撮影「小さい子が楽しんでくれて…」
そして、撮影本番を迎えた。モデル役も子どもたちが務める。
撮影は順調に進んでいるように見えた。しかし…。
田中さん
「奥入って!ごめん」
連携がとれず、ウォーキングを始めるタイミングを間違えてしまった。
「Q出しの指示がタイミング合わないとズレちゃうのでそこが大変です」
演出・進行コース 矢野泰雅さん(高3)
「トランシーバーの調子が悪くて。音声が入ってなかったみたいで」
予想外のトラブルに見舞われながらも、およそ7時間に及んだ撮影が終わった。
動画撮影・編集コース 名島耕さん(小6)
「コンセントとか映らないようにしたり、全部のことが勉強になったし、これからも生かしていきたいです」
矢野さん
「裏方の仕事が多くて。でも意外と裏方の仕事やってみたらやりがいもあって。モデルの小さい子が楽しんでくれている様子を見たら、すごくやる気が出るようになりました」
田中さん
「楽しかったって言ってくれる子がいて『やっててよかったな』と思いました。周りを見ながら『今、自分が何をするべきか』考えることが必要だと思います」
動画撮影・編集コース講師 桑野徹さん
「子どもたちにはとにかく何でもとりあえずやってみる。大人がなるべくそれを邪魔させないというか、邪魔しないというか」
迎えた、プロジェクトの発表会当日。完成した映像がこちら…。
風船を投げて遊んでいるのは、妖精をイメージした衣装の子どもたち。「夢の中の空間」を表現している。
こちらは、ロンドンの住居をイメージした空間で和風の衣装を身にまとい、チェスを楽しむミスマッチを表現した。
吉永さん
「100点中90点」
「(Q.残り10点は?)未来に残しておきたいなって。もっとうまくなって今回よりももっとうまくなって、将来すごくいいのを撮りたいなという期待込めて10点残しました」
名島さん
「きれいにちゃんとブレないように撮るのと、あと編集。変なところで切っていないかとか、リズムに合っているところで切っているかとか、そういうのを頑張りました。映像を作る仕事をしてみたいなとちょっと興味が湧きました」
子どもたちが洋服を“コーデ”
スタジオには、子どもたちがコーディネートした洋服を持ってきてもらった。
中央は2004年の秋冬のコレクションで「ジオメトリック・ラビリンス」。幾何学模様をイメージしニットを編んで表現したものだ。
左は、2009年春・夏のコレクションで「童話に出てくるフェアリー=妖精」をイメージしたコーディネート。
右側は、1998年春・夏の「スピリチュアル・メキシコ」がテーマ。当時、コシノさんは新たな発想を求めメキシコに旅をし、その時のイメージから発想したという。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2025年12月25日放送分より)
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