【WWE】RAW(12月22日・日本時間23日/ミシガン・グランドラピッズ)
日本人女子レスラーが、「痛いよ、痛い」と唐突なアピール。レフェリーの注意を引きつけて仲間の介入を呼び込む「ズルい」を通り越して狡猾すぎる手口に、識者も思わず「息ぴったり」と称賛するも、「なんでレフェリーと握手した?」などの声も寄せられた。
アスカ対リア・リプリーが対戦。年明けの女子タッグ戦の前哨戦となるシングル戦は、カブキ・ウォリアーズの狡猾な連携が光る結末となった。
試合は、負傷中のイヨ・スカイを気遣うリアの隙を突き、カイリ・セインの介入とアスカの丸め込みで勝利を強奪。タッグ王座戦線を巡るユニット抗争は、さらに混迷を深めた。
試合は序盤から感情むき出しの展開。先週の襲撃でカイリのインセイン・エルボーを“身代わり被弾”し、パートナーのイヨ・スカイは負傷のためバックステージ待機。リアは「This is for Iyo!」と叫びながらアスカを激しく攻め立てるが、中盤にはアスカも得意の蹴りを軸にテクニカルな攻撃で反撃し、観客を沸かせる。
勝負の転換点となる終盤、シングル戦でも“カブキ・ウォリアーズ”の連携攻撃が炸裂。エルボー合戦の最中、突然アスカがレフェリーに腕の痛みを訴える「幻惑アピール」を展開。歩み寄ってチェックするレフェリーの意識がそれた死角で、カイリがリアの足を払うと、間髪入れずにアスカが低空ドロップキックを叩き込んだ。
ファンも「なんでレフェリーと握手した?」とアスカの奇行にツッコミを入れてざわついたが、すぐに「傷んだフリ」からの連携プレイだと察知。「うまい」「カイリの介入を見せないようにした」といった戦術への感嘆が広がる一方、ズルいやり口に「Booo!」というブーイングの声も寄せられた。
これにはABEMA解説の堀江ガンツも「カブキ・ウォリアーズだてにタッグ王座、最高記録もってませんよね。本当にこのへん息ぴったりですよね」とコメント。アスカとカイリが見せた「死角」と「数的有利」を突く連携は、彼女たちのヒール性以上に、タッグチームとしての一体感を象徴するシーンとなった。
試合は最終盤、カイリがトップロープ上のリアを襲撃する場面で急展開する。救援に現れたイヨも、カイリにエプロン葬で返り討ちにされ、再び“爆弾”を抱えた腰を強打。試合そっちのけで悶絶するイヨに気を取られるリアを尻目に、隙を突いたアスカがリアを丸め込み、3カウントを奪取した。
立ち位置としてはタッグ戦線の前哨となる1試合にすぎないが、アスカとカイリがあの手この手の老獪な介入で畳みかけ、カブキ・ウォリアーズがユニットの完成度を見せつけた一戦。対するリアとイヨは正面突破を図るも巧みに罠に嵌められ、イヨは腰の負傷がさらに悪化。年明けのタイトル戦へ、厳しい現実を突きつけられる形となった。(ABEMA/WWE『RAW』)
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