「誰もやったことのない金継ぎしようと思ったら、とんでもないものが生まれてしまった」というコメントと共に投稿された作品が、SNSで話題となっている。
修復部分に散りばめられた七色の光は、まさに次世代の金継ぎ。角度によって輝きを変える美しさに、目を奪われるが、もとの器との質感の差で、不思議な感覚を抱くユニークな作品となっている。
動画を投稿したのは、漆芸家の佐野圭亮さん。作品で用いられたのは、「螺鈿(らでん)」という装飾技法。夜光貝やアワビ貝の真珠色に輝く部分を加工し、漆器の表面に装飾を施す。その工程は、すべて手作業で行われている。佐野さんは、この螺鈿を活かした、「令和の漆工芸品」を手掛け、伝統工芸の新たな魅力を発信している。今回の作品に使われたのは、「侘び寂び(わびさび)」を目指した唐津焼だ。
投稿は80万件以上表示され、「うおおおお、声出るくらい綺麗だ!」「螺鈿のほうに有機的な動きを感じるのが、とても面白い」「一般的な陶器に偽装されたコズミック的な何かが露わになったかのような…すごいな」といった反響が寄せられている。
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