国内の金価格が記録的な高騰をみせている。この1年間の推移を見ると、1グラムあたりの価格は右肩上がりに上昇を続け、12月24日には最高値となる2万5015円(田中貴金属)を記録。果たして金価格の高騰は続くのか。ニュース番組『わたしとニュース』では専門家による今後の展望とともに、経済愛好家・コラムニストの肉乃小路ニクヨ氏が、資産としての金の重要性について自身の見解を述べた。
「今後もゴールドは買われるだろう」識者の見解
番組では今後の金市場について、一般社団法人日本貴金属マーケット協会・池水雄一代表理事の見解を紹介。2025年は1年で70%の上昇という「おそらく過去最大の上昇」になるとされ、背景には、「刷られ続ける通貨の価値下落」や「新興国中央銀行のドル離れ、ゴールド買い」、さらには「世界的に広がる積極財政と緩和的経済」があるという。
池水氏は、「2025年は目立った“下げ”がない中で、10月の4300ドルから4000ドルまでの調整場面は唯一の買いのチャンスだった」とし、この局面でも金が買われたことを受けて、「今後もゴールドは買われるだろう」との見通しを示した。
金は「持たないことがリスク」の資産に
金価格が上昇し続ける要因について、経済愛好家・コラムニストの肉乃小路ニクヨ氏は「それだけ通貨に対する信用が落ちて、“物”の方が大事になっている時代」と言及。続けて「ドルに対する信認の低下、また今アメリカは金利を下げようとしており、通貨を持っていても金利がつかないのならば、金で持っておこうという発想も働いて上がっていっているところがある」と分析した。
さらに、金が単なる投資対象以上の存在になりつつあるとし、「ここまで(価格が)上がると、この先も上がりそうな気がするから、金は“持たないといけない資産”になってきたというか、持たないことの方がリスクになるような資産になってきた。」と語った。
ニクヨ氏は、新興国の中央銀行などが通貨の代替資産として金を購入していることから、「これを持っていないと、資産の運用としては分散が効いていないことになる。ちょっと高いなと思つつも、少しずつ買って様子を見ようかなと思っている」と自身の考えを述べた。(『わたしとニュース』より)
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