
6日、島根県東部を震源とする最大震度5強の地震が中国地方を襲いました。地震は繰り返し発生し、20分の間に4回の緊急地震速報が出される事態となりました。合わせて8人がけがをし、山陰地方では液状化などの被害も出ています。
【画像】20分で緊急地震速報4回“液状化現象”も…鳥取・島根で震度5強 8人けが
20分で緊急地震速報4回


島根県安来市内にある薬局の防犯カメラ。午前10時18分、まず1度目の大きな揺れが。その10分後、またしても横揺れに見舞われます。

薬局の関係者
「5分くらいしたらまた揺れが来たので、あっと思ったが、それからまた来たので、これは何とか無事であればと。2回目でかなり頭が熱くなってしまった感じ」

鳥取県境港市や島根県松江市などで震度5強、雲南市などで震度5弱を観測しました。震源は島根県東部で深さは11キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6.4と推定されています。島根県や広島県などで合わせて8人がけがをしました。
天井板落下や水漏れ被害も
今回の地震は、同じ震源で短い間にたて続けに何度も発生しました。米子市役所では、天井の板が7カ所で落下。来庁していた市民や職員などにけがはありませんでしたが、落下した場所は職員の机の上でした。職員は机の下にもぐっていて無事でした。

境港市では、病院の天井が落下。屋上の配管が損傷したため、病室の一部が水浸しになる被害が出ました。
済生会境港総合病院 住田広明事務部長
「私が来た時には水がポタポタ落ちている状況が見られた。バケツや吸水のシートを使ったりして対応していた」
病室には患者が1人いましたが、別の病室に避難したということです。
気象庁は、今後の地震についても注意を呼び掛けています。

気象庁 地震津波監視課 海老田綾貴課長
「6日の地震が発生してから3回ほど緊急地震速報の警報を出した。活発な状況なので、特に6日以降は気をつけていただきたい」
25年前の『鳥取西部地震』

鳥取県では、25年前に最大震度6強を観測する大きな地震が発生しています。土砂崩れや家屋の倒壊などで180人以上が負傷。中でも甚大な被害をもたらしたのが“液状化現象”です。この地震では少なくとも4カ所で液状化が起こりました。
松江市などで“液状化現象”相次ぐ
6日の松江市。農業を営む奥井さんに案内してもらった道路には、大きな亀裂が入っていました。

みよちゃん農園 奥井裕介さん
「ぼくもびっくりしたが。揺れによって畑が沈んで、道路との境目が空いたという感じ」
さらに畑を案内してもらうと。

みよちゃん農園 奥井裕介さん
(Q.水分が出ている所が液状化している?)
「そうですね」
液状化で土の質が変わると、今後、作物の生育にどう影響するか分かりません。

みよちゃん農園 奥井裕介さん
「25年前の鳥取西部地震の時も(液状化が)起きていました。さっき震度3とかもあったし、この後が気になりますね。今後1週間くらいは揺れるようなことを言っているので。困りましたね」
南部町では約1000世帯が断水

鳥取県南部町では、水にも影響が出ています。水に濁りが出ているため、午後9時から断水を決定。7日朝に給水できるよう、給水車を配備しました。町民も断水に備えますが。
野口晃さん(80)
「3つ買ってきた。10リットルを」
(Q.灯油用ですね)
「ないんだもん、これしか」

トイレ用の水だけでもと、なんとか確保できたのは灯油用だったといいます。

野口照子さん(78)
「食事つくるのに水がいるし、片付けの時にも水がいるので、水は色々ためておく」

野口晃さん
「仕方がない。災害ですから。台風は『通過した』と。これ(地震)はいつ終わるか分からないですから」
震源周辺は“ひずみ集中帯”
今回の地震のメカニズムについて、京都大学防災研究所の西村卓也教授に聞きました。

西村卓也教授
「地震が起きた山陰地方は、地下のひずみが蓄積しやすい“ひずみ集中帯”と呼ばれ、それが大きな要因になった」


日本列島は4つのプレートに囲まれていますが、いわゆる“南海トラフ”の紀伊半島から四国沖にかけてはフィリピン海プレートが沈み込むように動いているとされます。フィリピン海プレートの沈み込みによって、ユーラシアプレートも同じ方向に力を受けます。その先にある日本列島、特に山陰地方は、地下の岩盤に比較的軟らかいところがあるため、ひずみが溜まりやすいということです。この場所でフィリピン海プレートから来る力と、それに反発する力がぶつかり合い、地下の断層がずれて地震につながったとみられるということです。
(Q.何回も繰り返し地震が発生したのはなぜですか)

西村卓也教授
「短時間に緊急地震速報が続いた印象が強いが、大きな地震の後で繰り返し地震が起きるのはよく見られる現象。ただ、今回は震源が浅かったため、小さな規模でも比較的大きな揺れになったのでは」
(Q.今後については)
西村卓也教授
「今回起きた場所のひずみは解消したとみられるが、“ひずみ集中帯”の西側=島根県の西側では過去、大きな地震が起きていない場所もある。そのため、今回と同規模、またはそれ以上の地震が起きる可能性があり、しばらくは注意が必要」
