修繕会議で“住民なりすまし” 刑事告発 業者幹部「会社の指示だった」
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 去年7月に放送したマンションの大規模修繕計画を話し合う会議に、住民に紛れ込んで工事業者が入っていた問題です。15日にこの業者Xの幹部が取材に応じ、逮捕者が出たことを謝罪し、会社の指示だったと認めました。

【画像】住民が業者Xの社員Aを追及する音声

業者幹部「会社の指示だった」

関係者
「こら、止まれ!待て!」

住民だと偽り会議に潜入
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 住民を振り切り、全力で逃走する男。おととし8月から首都圏にあるマンションで、大規模修繕に関する住民同士の会議が行われていました。そこに住民だと偽り、会議に潜入した男性2人は、大規模修繕工事を専門とする業者Xの社員でした。

 2人は不法侵入で逮捕されましたが、その後、処分保留で釈放。現在は、偽計業務妨害などの罪で刑事告発され、捜査が進められています。

 15日、業者Xの幹部が番組の取材に応じました。

会社の指示と認める
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業者X幹部
「逮捕者が出たということで、社員のみならず世間にも、僕らの業界自体の信用を失墜させたという思いはあります」
「(Q.会社の指示として出席させていた?)そうですね」   

 騒動のあったマンションでは、業者Xの社員が住民の会議に参加し、業者Xとつながりのある会社が工事の発注先に内定していました。

逮捕された2人は…
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「(Q.逮捕された2人に対してどう思う?)どんな業界でもやはり営業は数字を追いかけるところもあり、やはり数字を追いかける立場としては、多少の行き過ぎたところはあった」
「(Q.2人の印象は?)過去から見てきてですか。それは真面目ですよ。僕なんかよりはるかに経歴も素晴らしい子らですしという印象ですね」 
「(Q.2人はどう話しているか?)最初は泣きながらすみませんでした」  
「(Q.どう声をかけたか?)指導不足。だからお前らが謝ることじゃないと」

マンション住人の名前で参加

 Xの社員はマンションの住人の名前を使い、会議に参加していました。夫の名義を貸したのは、管理組合に対する覆面調査だと聞かされていたマンションに住む女性です。

名義貸しをした住民
「月に何もしなくて1万5000円が入るなら、その時は正直おいしい仕事だなと思って」

 マンションのポストに投函(とうかん)されたチラシを見て応募し、業者からは「発言はしない」「不正が行われないよう外部から監視する」と聞いていました。しかし実際には、業者Xは資料作りにも関わっていました。

管理組合関係者
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管理組合関係者
「犯人が作った比較表があって、その比較表の中で彼らが関係する会社だけが、条件を満たす形で情報が捏造(ねつぞう)されていました」

業者X幹部は否定
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業者X幹部
「(Q.比較表を捏造したという疑惑については?)絶対にないです。1人で作れないので。入力作業は1人かもしれないですけど、2人で並んで入力作業をした方もいるので」
「(Q.事件後に情報を突き合わせてみて情報が正しかった?)それを確認はしてます」

 住民が業者Xの社員Aを追及する音声が残っています。Aは覆面調査に応じた女性の夫を名乗っていました。

住民が業者Xの社員Aを追及する音声では…
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修繕委員
「他の人が修繕委員会に入り込んで、自分の都合のいい施工業者に誘導させる例があった。○○さんが、居住者○○さんとは違うんじゃないかという通報というか情報がきていて」

業者Xの社員A
「失礼じゃないですか」

修繕委員
「きょう確認させてもらいたい」

業者Xの社員A
「どういう話?すごい心外なんですけど」

 Aは素性を明かさず現場から逃走。名義を貸した女性は16日時点でも業者と連絡がとれていないと話します。

業者X幹部
「マンション内でもちょっと気まずいような、ふびんな思いをされていないかなと申し訳ない気持ちで、僕らから連絡がつかないというのは絶対にないです」

なぜ身分を偽り会議参加?

 業者Xはなぜ身分を偽り、住民として修繕会議に入ったのか、その理由をこう話します。

「管理会社に好きにされているのだと」
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「端的に、結局この管理会社にはこの設計事務所がひもづいていて、この工事会社がひもづいていてというのが、どこの管理会社もある業界」
「(Q.住民は提案をして契約を結んだことに戸惑っている。どう受け止める?)別にだますつもりも正直ありません。僕らの思いとしては、管理会社に好きにされているのだと」

 業者Xが指摘するのは、マンションの管理会社が主体となって、大規模修繕の内容や金額が決まっていく仕組みです。付き合いの深い業者同士で必要のない費用を計上している場合もあり、業者Xは管理会社の枠組みの外から低い価格を提示していると説明します。

修繕に管理会社が関わる構造を疑問視
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「過去にも元々管理会社が1億6000万でやろうとしていた工事がありました。いくらぐらいだと思いますか?1億切ったんですよ」
「家って人生で一番大きい買い物で、その中の管理費や積立金は人生で2番目、3番目に高い買い物。そこにそのお金がどう使われているかということに、もっとしっかり目を向けてくれる人を1人でも多く量産することが僕らのあるべき姿だと思う」

 業者Xは修繕に管理会社が関わる構造を疑問視しますが、専門家は次のように話します。

彩の国マンション管理センター 近藤博代表理事
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彩の国マンション管理センター
近藤博代表理事

「メリットというと、管理組合(住民側)としては楽だということ。任せちゃうと管理会社がいろいろやってくれるので、手間が省ける。一方で、管理会社は施工会社ではないので、当然ながらコストが乗り、デメリットとしては工事費が高くなる」
「どんな理由があっても、(Xの営業は)手法としては正しくないと思う。管理組合の居住者になりすますとか、管理組合(住民側)運営のみんなが性善説的に組合を運営するというのがベースだと思うが、そこが本当に疑わしくなってしまう」

 こうしたやり方を過去にもやっていたのかを質問すると…。

「過去を含めたら20~30件」
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業者X幹部
「(Q.具体的に何件ぐらいが存在するのか?)こんなに世間に有名になったら、これから先も引き続き同じ作業でやっていこうというつもりはないが、過去を含めたら20~30件はあるんじゃないかなというところ」
「管理会社は不要だとか、そんなことは言うつもりはない。当然必要だと思います。困った時に頼りになると」
「一番住民さんたち、自分の資産を守るために何が必要かというと、そういう大事な事項をする時には、管理会社を入れないことだと思います」

(2026年1月17日放送分より)

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