開幕が迫っているミラノ・コルティナオリンピック。スノーボード・パラレル大回転の竹内智香選手(42)は、7大会連続出場を決めました。2002年、高校生で初めて出場し、そこから冬季オリンピックの顔としてこれまで日本を引っ張ってきた竹内選手。今シーズン限りでの引退を表明したなか、最後の大舞台へどんな思いで挑むのか。ヒロド歩美キャスターが話を聞いてきました。
平昌五輪後に2年半休養
竹内選手のトレーニングの激しさに圧倒されました。トレーニングの強度はなんと、20代のころと変わっていないといいます。
なぜ、ここまで追い込めるのか。そこには、長い競技人生の末にたどり着いたある覚悟がありました。
初めての大舞台は高校3年生の時。2002年、ソルトレークシティーオリンピックに出場しました。
2014年、ソチオリンピックでは銀メダルを獲得。パラレル大回転で、日本人初の表彰台という快挙を達成しました。
「これからのスノーボードのアルペン競技を考えたら、少しは貢献できたのかな」
しかし、その後は大けがの影響もあり、なかなか思うような成績を出せず。平昌オリンピックは金メダルを期待されながらも、表彰台を逃してしまいます。
失意のまま、そこから2年半、休養に入りました。
「休むなかで応援してくださる人たちが『楽しんでやったらいいじゃん』というふうに言ってくださって。“楽しむこと”に重きを置いて復帰したのが北京オリンピック。復帰してすごい楽しくて『やっぱりスノーボードは天職だな』と気づかされた大会でした」
「本気で勝ちにいく」
休養明けは結果よりも、楽しむことを第一に競技を続けてきました。
すると、去年1月。全く想像もしていなかった出来事が起きました。ワールドカップで、なんと4シーズンぶりに表彰台に上がることができたのです。
「(Q.手応えはどうでしたか?)100%のうち自分の競技に費やしている時間は、復帰してからは40%くらいしかなくて。40%でもまだ表彰台に手が届くんだと思った時に、もう1回、自分のライフスタイルを100%競技にフォーカスした時に、どのくらい戦えるんだろうと。もしかしたら戦える、もしかしたら勝てるかもしれない。その可能性に挑戦しない理由がないと思いました」
勝つことに100%の力を注ぐことを決めた竹内選手。同時に今シーズン限りでの引退も決意。去年5月の会見ではこう話していました。
「もう1回、競技者として、本気で勝ちにいくような取り組みをしたいと思っています。24時間、自分のために時間を使って、残り1シーズン、本気でもう1回取り組み、勝ちにいきたい」
「(Q.引退会見ではあるけど“決意表明”のような印象を受けた)私の特別なところはオリンピックにたくさん出てるから学びが多くて、後から振り返って良かったなって思えることがたくさんあるのは、続けたからこそ。1秒1秒、悔いなく満足いくものを積み重ねて、2026年の2月8日、最高な一日になるように全力で頑張っていきたい」
今大会は「卒業論文」
竹内選手に過去のオリンピックを一言で振り返ってもらった時に、すごく素敵な表現をされていました。
まず、銀メダルを獲得したソチ大会。これは自分を試す意味でも「テスト」だった。ただ、金メダルを取れなかったので、その次の平昌大会は「追試」だった。そして、今回のミラノ・コルティナ大会は何かと聞くと「卒業論文」と話してくれました。
素晴らしい「卒業論文」、集大成の滑りを見せてくれると思うと、本当に楽しみです。
(2026年1月19日放送分より)
