自宅療養中、忘れられないやりとりがあったそうだ。増田がキッチンで料理をしている時、ソファにいた夫からの問いかけに振り返って答えた際のことだ。
「『ケイ、そんなに素敵な笑顔をしてくれるの?』って言ってくれたんです。その表情がなんとも言えない、今まで見たことのないような優しい顔だったので」
夫は、がんになったことに対して「ごめんね」といったネガティブな言葉を一切口にしなかったという。その夫が見せた表情に、「こんなに素敵な言葉をかけてもらったなんて、この笑顔を一生大切に、私は夫の分まで生きていかないと」と心に誓ったという。
毎朝の日課として、ダイニングテーブルにある夫の遺影に、次のように話しかけているそうだ。
「今日の私も、褒めてくれた笑顔、健在ですか?」
そんな増田の心を救った一曲がある。中島みゆきの『慕情』だ。かつては、同じ病で亡くなった義姉を思い出し、涙が溢れて歌えなかったというこの曲。しかし、夫の死後、歌詞の意味が改めて心に響いたという。
「これは主人への最大のラブレターだ、というのに気がついて」
その後は涙をこらえて歌えるように。番組では、ステージで『慕情』を歌い上げる増田の映像も紹介された。(『徹子の部屋』より)
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